2024年5月、宮崎・日向市のピザ店で「珍しい生き物を見かけた」というメールがテレビ宮崎に寄せられた。情報提供者によると、その生き物は黒くて大きめのバッタのようだったという。果たしてこの生き物の正体は何なのか?真相を調査した。
専門家に正体を聞いた
情報提供者の太田さんが目撃した謎の生き物の姿は、頭から足先まで黒く、体長は4cmほどだったという。生き物の正体を明らかにするために、県総合博物館で調査を行った。
教えていただいたのは県総合博物館の竹下隼人さん。果たしてこの生き物はバッタなのか?珍しい生き物なのか?
この記事の画像(3枚)宮崎県総合博物館 竹下隼人さん:
おそらく、ヒメギスという名前の昆虫なのではないか。通常、ヒメギスは短い羽根を持つものが多い。昆虫によくみられる特徴で、密集して育つことによって羽が長いタイプが生まれることがある。それを長翅型(ちょうしがた)と呼ぶ。
竹下さんは、ヒメギスは長い羽根を持つことで空を飛んで移動することができ、移動先で繁殖することができるので、おそらくヒメギスの長翅型が、近くの草原から飛んできた可能性があると推察。謎の生き物の正体は「ヒメギス」だという。
湿った草原などによくいる雑食性が強い昆虫。茶色の体に白い線が入っているのが特徴だ。
発見した太田さんは、「キリギリスかバッタかどっちかなと思っていたら、まさかの仲間だったので驚いた。モヤモヤしていたのは解決したのでスッキリした」と話してくれた。
昆虫は身近に見つけられる面白い生き物だ。もうすぐ夏休み。外に出て珍しい昆虫を探し、調査してみると興味深い結果にたどりつけるかもしれない。
(テレビ宮崎)
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