長野県松本市のホテルがディスコ会場だった地下のスペースに醸造所を開設し、クラフトビールづくりを進めています。12日、最初に仕込んだビールの提供が始まりました。気になるお味は。


黄金色に輝くビール。

ビールを飲んだ人:
「飲みやすくておいしいです」

松本市のホテル「ブエナビスタ」のレストランで、12日から特別なビールの提供が始まりました。

バナナを思わせるフルーティな香りと、優しい苦みが特徴の「学都 WEIZEN」に(300ml1200円)、ホップとシトラスの香りのバランスがいい「楽都 IPA」(300ml1500円)。

名前は松本市を象徴する「三ガク都」に由来し、山岳や音楽、学問の3つのシーンでも楽しめるようにとの思いを込めています。


このビールが仕込まれたのは、ホテル地下のスペースに今年5月に開設された醸造所「MATSUMOTO GAKU都 BREWING(マツモト・ガクト・ブルーイング)です。このスペースは、もともとディスコ会場で、その後はしばらく宴会場として使われていました。

しかし、コロナ禍に入り、利用頻度が激減。ホテルを運営するアルピコグループが、このスペースの新たな活用方法を模索していました。その中で着目したのがクラフトビールです。

アルピコホテルズ ビール事業課・中島亮課長:
「ホテルでつくったビールをその場で召し上がっていただける。観光の一つの拠点になるのではないか」

ただ、グループ内に、ビールづくりのノウハウはありませんでした。

そこで、都内のクラフトビールメーカーと契約。醸造の担当者を派遣してもらい、ビールづくりを学んでいます。

この日は、「学都 WEIZEN」を仕込みました。タンクに投入したのは4種類の麦芽。
お湯と合わせビールのもととなる「麦汁」を作ります。

アルピコホテルズ ビール事業課・中島亮課長:
「糖化という麦芽を投入して、お湯の中に麦芽の糖分を溶かす作業をしている。熱が均一に伝わって糖分を余さずに麦芽からとるのが一番大事な作業」

糖化が終わったらろ過してもろみと麦汁にわけます。これが「一番搾り」の麦汁です。

アルピコホテルズ ビール事業課・中島亮課長:
「おいしいです。おいしいビールがつくれるのではないかな」


指導するマンシュエル・ジュリアンさんも…

ビール造りを指導する・マンシュエル・ジュリアンさん:
「おいしいです。品質のいいモルトの味がよくわかります」

「一番搾り」の麦汁と、もろみにもう一度お湯を加えてろ過した「二番搾り」の麦汁を合わせ1時間煮沸し、ホップを入れます。

冷ましてから発酵タンクに移し、発酵母を入れて20日ほど発酵させたら完成です。

アルピコホテルズ ビール事業課・中島亮課長:
「この後が一番ドキドキです、おいしくなるかは、この後次第なので」


5月末に3種類を仕込み、12日から2種類の提供が始まりました。

学都 WEIZENを飲んだ人:
「苦みはなくて、バナナのまろやかさがあって飲みやすい感じ」

楽都 IPAを飲んだ人:
「グレープフルーツがすごく強くて、フルーティーなクラフトビールかなと思う」

19日からはすっきりしたのどごしの「岳都 LAGER」の提供も始まります。

アルピコグループは、誘客の新たな目玉と期待していて、今後、地元のフルーツを使ったビールなども作りたいとしています。

アルピコホテルズ中島亮課長:
「松本の文化、松本のおいしい水、空気を感じていただいて、信州松本に来る楽しみの一つとしてこのビールを目指していただければなと」

ビールは、グループの4つのホテルやスーパー「デリシア」などでも販売する予定です。

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