関東でも梅雨が明け、本格的な夏が始まる時期となった。日差しにまぶしさを感じ、目を守るためにサングラスを利用する人もいることだろう。

そんなサングラスのレンズだが、ブラックやブラウンを始め、ブルーやイエローなどたくさんの色がある。購入する際に、悩んだ人もいるのではないだろうか?

運転時の時間帯でおすすめする色が違う

好きな色を選ぶのもいいが、実はレンズの色にはそれぞれ特徴があるという。そのため、眼鏡チェーン「JINS」によると、使うシーンによって適したサングラスの色があるとしている。

運転時のサングラスは日中か夜間かでおすすめの色が異なる(画像はイメージ)
この記事の画像(6枚)

シーン:運転時
ちょっとしたチラつきや視界不良が大きな事故に繋がる運転中は、時間帯によっておすすめの色が異なる。

日中は「グレーやブラウン」が、強い日差しや照り返しによるまぶしさを軽減。そして、ヘッドライトの明るさが気になる夜間は「イエローやオレンジ系」が、クリアな視界とまぶしさを防ぐことを両立させるという。

また、レンズを通して入る光の量「視感透過率」も選ぶポイントになる。透過率が低いものほど光を通さず、レンズの色も濃く暗くなる。そのため天気の良い日の昼間なら約30~50%、視界が暗くなりがちな曇りの日や夜なら約60~80%を目安にすると、運転中も見やすいとのことだ。

フィールドに合わせたレンズの色を選ぶのが良いという(画像はイメージ)

シーン:スポーツ
楽しむスポーツのフィールドに合わせたレンズの色があるという。

山や海などで幅広く使用できるのが「グリーン系」。コントラストがあまり下がらず、まぶしさを軽減。フィールドスポーツでは「ブラウン系」。コントラスト効果があり、強い光や日差しを緩和する。そして、マリンスポーツでは、光を平均してカットする「グレー系」が適しているという。

インドアスポーツでは「イエローやオレンジ系」が最適。窓から十分な日差しが届かない曇りや雨の日でも視界が明るく感じられる。さらには、コントラストを高める効果もあるため、モノの輪郭がはっきりしてプレーにも集中できるという。

他にも、日差しが強い日には「ブルー系」で、明るさを感じやすい波長の長い光をカットし、まぶしさを抑えると良いとのことだ。

色で異なる防眩効果にコントラスト効果

改めて、たくさんあるサングラスの色。選ぶポイントや選ぶ際にしてはいけない注意点なども知っておきたい。JINSの広報担当者に話を聞いた。


ーー色の違いで何が変わるの?

レンズの色によっては得られる効果があります。

色の濃度でも異なりますがグレー系やブラウン系、グリーン系、ブルー系は、防眩効果が得られます。濃度が濃くなれば濃くなるほど、可視光線透過率が下がり光を通しにくいので防眩効果が高まります。オレンジ・イエロー系やピンク・レッド系は、濃度が濃いレンズだとしても防眩効果は低いです。

また、利用シーンとレンズの色に応じて、コントラスト効果を得ることもできます。

例えば、ブラウン系は曇りの日のドライブやゴルフに、グリーン系は山や海などのアウトドアシーンで、ピンク・レッド系は曇りや雨の日にオススメです。またオレンジ・イエロー系は、曇りや雨の日、夕方など視界が悪い時に、物をはっきりと見せるコントラスト効果が最も高いカラーです。他にもブルー系は、イエローやオレンジといった明るい色をカットしてコントラスト効果を得ることができます。

(イメージ)

ーーサングラスの色を選ぶポイントは?

色を選ぶポイントは、まずはサングラスを使用する目的やシーンを決めていただくことです。防眩効果やコントラスト効果が目的の場合は、前述のポイントで選んでいただくのがオススメです。特に防眩効果はどの色にするかだけでなく、濃度によっても異なります。

ファッションとして色付きのサングラスの使用を考えられている方は、お仕事でも使われるかオフの時だけに使われるのか、お洋服や髪色とのバランス、カラーが持つ印象を考慮いただくのが良いと思います。例えば、グレー系はベーシックなため初めての方にもオススメでクールな印象に。ブラウン系は落ち着いた印象に。ブルー系はクールや涼しげな印象に。オレンジ・イエロー系やピンク・レッド系は血色がよく明るい印象になりやすいです。


ーー選ぶ際にしてはいけないことはある?

日本産業規格(JIS)改定により、サングラスの運転と路上での使用規定が定められています。そのためご使用されるシーンによっては、お選びいただいたサングラスが使えない場合があるため、視感透過率を確認する必要があります。

・レンズが視感透過率8%以下:運転と路上での使用を禁止。
・レンズが視感透過率75%未満:薄暮や夜間時での運転と路上での使用を禁止。

左:玉型(フレームの形)が小さい 右:玉型が大きい (提供:JINS)

ーー色以外では何を意識するといいの?

紫外線を特に気にされる場合は、玉型(フレームの形)が大きなモノやお顔とサングラスの隙間が少ないものがオススメです。隙間を減らすことで間から入ってくる紫外線をなるべく減らすことができます。

また、レンズの種類を使用用途に応じてご検討いただくのも良いと思います。色から得られる効果以外にもレンズの種類によって、使用されるシーンに応じた機能を持ったレンズもあります。色だけでなく使用されるシーンから、レンズの種類も検討いただくのがポイントです。

紫外線や光により濃度を増していく「可視光調光レンズ」(提供:JINS)

JINSの広報担当者によると、具体的な利用するシーンや目的、求めている効果がある場合は、色だけでなくレンズの種類によって機能が異なるため、メガネ店に相談するのが良いという。

運転用ならば、運転時の視界をサポートする「ドライブレンズ」。これには昼間用と夜間用があるとのこと。他にも、紫外線によってレンズの色の濃度が変化する「調光レンズ」や「可視光調光レンズ」。水面や雪面からの照り返しによるぎらついた光を抑える「偏光レンズ」など、使用するシーンなどによって最適なレンズがあるという。

サングラスを選ぶ際には、好きな色だからというだけでなく、”どういった時にかけるのか?”を考えてみてほしい。

(参考:JINS運営のWebメディア『JINS WEEKLY』)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。