千葉県木更津市の海上自衛隊航空補給処が開発した「フーカデンビーフカレー」が、まちおこしの一環として19日、市内の認定9店で食べられるようになった。木更津の新たなご当地グルメとして全国発信を目指す。【浅見茂晴】
「フーカデンビーフ」とは、卵を牛ひき肉で包み、蒸し焼きした旧日本海軍の代表的な洋風料理。1908(明治41)年に発刊された海軍の料理参考書「海軍割烹(かっぽう)術参考書」に掲載されており、現代のミートローフに近い。そのフーカデンビーフを航空機の整備で必要な部品を調達する航空補給処が復刻させ、2023年12月から月に1回、補給処で作っているカレーにトッピングして隊員に提供している。
市や木更津商工会議所が、このカレーをまちおこしに生かせないかと、海自側に協力を要請した。快諾を得て、「市産業・創業支援センターらづ―Biz」がブランド・事業化などをサポートした。
各店舗の既存のカレーを生かしてもらうが、地元産品を使うことや、らづ―Bizや補給処にメニューの確認を受けることなどが要件。9店がメニュー化にこぎ着けた。
19日からの提供と同時に、三井アウトレットパーク木更津(木更津市)で28日まで開かれる「『海自』フーカデンビーフカレーフェスティバル」に、7店が参加する。
販売開始を前に5日、補給処内で記者会見があり、商議所の池田庸会頭は「ご当地グルメとして、必ず成功させる」とPR。猪森聡彦・処長は「木更津に海自ありと記憶に残ってもらえれば」と話した。
海自では、大湊(青森県)と横須賀(神奈川県)、舞鶴(京都府)、呉(広島県)、佐世保(長崎県)の各総監部を中心に「海軍カレー」がメニューの一つとなっており、横須賀や呉、佐世保各市などではご当地カレーとして人気を集めている。県内では館山航空基地がある館山市で23年、「たてやま海自カレー」が誕生した。
詳細はフーカデンビーフカレーのホームページ(https://sites.google.com/view/feucaden/beefcurry)で。
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