福岡市の森林で21日行われた夏休みの家族向けイベント。

ヒノキの皮をむいているんですが、その目的とは…。

21日の朝…

福岡市早良区では家族連れが、続々と森の中に入っていきます。

◆運営スタッフ
「私たちが担当する中に6本、木があります。これからどの木を残すのか、どの木を皮むき間伐するのか…」

実はこれ、市が保有するスギやヒノキ林の一部を伐採し、木の密度を調整する「間伐作業」の体験イベントなのです。

間伐することで木の成長を促進できる上、他の植物も豊かになり森の貯水機能が増すほか、花粉の発生源対策にもなります。

今回体験するのは糸島市のNPO法人が推奨する「皮むき間伐」。

皮をむくことでそのすぐ内側を通る水分が吸い上げられなくなり、1年をかけて木を枯らします。

竹べらではがした幹1周分の樹皮を複数の人たちで手に持って、一気にはぎとると…

現れたのは、なんとも美しい木肌。

表面は、水分でしっとりしています。

◆参加者
「これをむきました」

Q.重くなかった?
「力持ちなので、あんまり重くなかった」

◆参加者
「(木を)連れて帰りたい。結構ヌルヌルしている。樹液というより、ここから水分をずっとあげていたと思うので」

◆参加者
夫「気持ち良かったですね、気持ち良い」

妻「つるんとするのがめっちゃ気持ち良かった」

皮をむいた木はこのまま1~2年ほど乾燥させて軽くすることで伐採や搬出が容易になり、むいた皮も屋根の資材や染め物に使用できるということです。

◆福岡市・森づくり推進課 野見山聡 課長
「福岡市の面積の3分の1くらいがこういった森林になっている。こういった森林が見放されているという状況があって、少しでも市民の皆さんの関心が高まれば」

安価な輸入品の影響で放置されたままの状態も多いスギやヒノキ林。

福岡市では今後、皮むき間伐で乾燥させた木の伐採を体験できるイベントも企画していきたいとしています。

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