「愛知大学学生自治会」ののぼり旗を掲げて東大の授業料値上げに反対するデモに参加したなどとして、愛知大が学生2人に対して、懲戒処分を通知したことが学生らへの取材で判明した。同大を巡っては、同じのぼり旗を掲げてウクライナ反戦デモに参加した学生3人が昨年9月に退学処分となっている。
通知を受けたのは、同大豊橋キャンパス(愛知県豊橋市)の学生らでつくる「同大豊橋校舎学生自治会」で役員を務める2年生の学生2人。12日付で懲戒処分に関する「弁明の機会付与通知書」が送られてきたという。
通知書で大学側は懲戒処分の理由について、大学に無断で自治会の名称が書かれた旗を掲げてデモに参加したことや、既に退学処分を受けた学生を構内に入れたことなどを挙げている。
学生が抗議 「公益通報への報復的行為」
通知を受けた学生の1人は22日に名古屋市内で記者会見し、「授業があり、どのデモにも参加していない」と反発。自治会が6月に開いた記者会見で、学生3人の退学処分の不当性や、自治会が教員に郵送したチラシを大学側が無断で回収したとされる事案などを公表したことが背景にあると見ており、「公益通報への報復的行為だ」と抗議した。
同席した代理人の西澤圭助弁護士も「学生による大学の不正告発を抑えつける行為で、それ自体違法だ」と述べた。
愛大は毎日新聞の取材に対し「学生の個人情報のため回答は控えます」としている。【川瀬慎一朗】
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