自転車に乗る際にスマートフォンなどを使用する「ながら運転」が絡む死亡・重傷事故が、今年上半期(1~6月)に全国で18件起きたことが警察庁のまとめでわかった。死亡が1件、重傷が17件だった。前年同期の2倍超で、統計が残る2007年以降で最多だった。

 警察庁が25日に発表した。道路交通法が5月に改正され、自転車のながら運転が11月から罰則付きの違反となるのを前に、警察庁が事故統計を初めてまとめた。

 上半期の18件は、自転車側が事故の過失割合の最も重い第1当事者か第2当事者になったもの。スマホ使用の理由別では3件が通話、15件が動画などの視聴だった。

 同様の事故は23年までの5年間で計102件あった。102件の自転車利用者は、年代別では半数超が20歳未満で、20代が2割近く、30代が1割超だった。事故の相手側は36.3%が車、34.3%が歩行者で、自転車も26.5%あった。

 車によるながら運転に絡む死亡・重傷事故で、車側が第1当事者になった事故は今年上半期に58件あった。うち14件が死亡事故だった。

 警察庁は「ながら運転は周囲の危険に気づきにくく、事故では加害者にも被害者にもなり得る」として注意を呼びかけている。(板倉大地)

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