県内は、きのう(25日)から2度に渡って発生した線状降水帯の影響で、庄内・最上を中心に記録的な大雨が降った。雨のピークは過ぎたが、最上川の中流でけさ氾濫が発生するなど、現在も計3つの市と村に「緊急安全確保」が出されている。引き続き河川の増水や氾濫に厳重に警戒したい。
きのう、県内では線状降水帯が発生し、酒田市・遊佐町に「大雨特別警報」が発表された。
夜になり、一旦は「大雨警報」に切り替わったが、深夜に再び線状降水帯が発生。1日に2度目となる「大雨特別警報」が出された。
「(Q.こんな雨の記憶ある?)僕は移住してきてまだ2年目で、びっくりしている」
県内のきょう(26日)午後4時までの降水量は、真室川町差首鍋(さすなべ)で444ミリ、新庄市で403.5ミリなど、1日で400ミリ以上という記録的な大雨となった。
いずれも観測史上最大で、新庄市では平年の7月ひと月分の2倍近い降水量。
落雷も多く発生した。
真室川町ではきのう午後10時すぎ、住宅から出火。約5時間後に鎮火したが、木造2階建ての住宅1棟が全焼した。出火原因は調査中だが、落雷が原因となった可能性がある。
きのう午後6時の時点で、県内では16の市町村で計100カ所以上の避難所が開設され、約1400人が避難して不安な一夜を過ごした。
(避難した人)
「すごかったです、いきなり雨が。雨が降って家の前が通れなくて。長靴で、手で漕いで進んだ。それで一瞬にしていっぱいになった」
けさになり、大雨特別警報は「警報」に切り替わったが…。
(気象庁大気海洋部・杉本悟史予報課長)
「土砂災害ですと、地面の中に水分がかなり大量に含まれた状態が継続していて、その状態が解消するまでに時間がかかる。したがって土砂災害に関する危険度はまだ引き続き高い状態になっています」
いったん雨のピークは過ぎたが、現在も鶴岡市・新庄市・戸沢村の3つの市と村に、最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」が発表されている。
今も多くの河川で水位が高い状態で地盤も緩んでいることから、川の増水や氾濫に最大級の警戒をし、土砂災害や低い土地の浸水に厳重に警戒したい。
そして、きょう午後4時までに県が把握した被害として、尾花沢市で住宅の半壊が1件、真室川町で一部損壊が2件、床上浸水が8件、床下浸水が72件。
農水産物の被害としては、稲や大豆・ニラ・アスパラなど多くの農産物が被害を受けている。また、遊佐町では養殖施設にいた魚が流失し、さらにサケのふ化施設も水没する被害が出た。被害総額はまだ出ていない。
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