興福寺(奈良市)の古文書などにある食材を使い、精進料理を再現したカレーが同市西木辻町のカフェ「メカブ」で人気を呼んでいる。カレーの名は、きっかけとなった興福寺と大安寺(同市)の頭文字から「KDカレー」。31日までの限定メニューだ。
スパイスカレーが名物の同店で6月、興福寺の辻明俊執事長と大安寺の河野裕韶(ゆうしょう)副住職がカレーに関する雑誌対談をした際、「室町~江戸期の寺の古文書『多聞院(たもんいん)日記』の食材でカレーを作って」と提案。日記には戦国時代に唐辛子とみられる「赤い皮の袋」を食べた僧侶が辛さにたまげる記述もあり、店長の佐々木繭さん(39)が試行錯誤して作り上げた。正倉院文書にあるクローブやカルダモンなどのスパイスも使い、寺で肉の代わりとなる薄揚げやみそも使って精進料理のようなカレーに仕上げた。
KDカレーはゴボウスープなどとセットのランチで1300円。午前11時~午後5時。営業する27、31日に味わえる。【稲生陽】
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