インターハイに岩手県代表として出場する平舘高校相撲部の大会直前の稽古の様子を取材した。
小学生のころから切磋琢磨してきた仲間と日本一を狙う。
鍛え抜かれた体一つで相手とぶつかり合う「相撲」。
岩手県高校総体で11連覇を成し遂げた、まさに岩手の横綱・平舘高校相撲部。
この日は1週間後に迫ったインターハイに向け、八幡平市内の練習場で合宿を行い最終調整をしていた。
平舘高校 鈴木裕介監督
「非常に仲の良いまとまったチームというのが、本校の売りだと思います」
平舘高校相撲部は部員6人。
全員が八幡平市出身で、小学生の頃から同じスポーツ少年団に所属し、良き仲間・良きライバルとして切磋琢磨してきた。
平舘3年 伊藤光希主将
「(強みは)チームの一体感だと思います。みんな仲が良いので団結していると思います。みんな良きライバルです」
平舘2年 工藤琉誠選手
「チーム力の向上やみんなで頑張ろうという気持ち、団体での行動がすごく力になっていると思います」
中でも注目は主将の伊藤光希選手。
身長177センチ、体重125キロの恵まれた体格を生かし、県高校総体の個人戦では全勝で優勝した。
相手に合わせて柔軟に対応できる相撲が特徴で、全国制覇を狙える実力の持ち主だ。
平舘3年 伊藤光希主将
「大会に向けて結構仕上がっている状態です。バッチリです。土俵際の詰めを意識してやってきました。立ち合いで相手を持っていくような当たりをしたいと思います」
そんな伊藤選手の印象をチームメイトに聞いてみた。
平舘3年 岩崎結人選手
「練習の時はしっかりとしている感じですが、日常生活だとみんなから愛されるようなキャラという感じで、とても接しやすくて優しい人です」
ここ八幡平市平舘地区は相撲が盛んな地域。
子ども相撲の大会やスポーツ少年団の活動など身近なところに「相撲」があり、地域の人たちは寄付や練習場の提供などで平舘高校を応援している。
またこの日は地元中学生3人も練習に参加した。彼らにとっては憧れの存在だ。
西根第一中学校1年 千葉瑛太選手
「結構きついです。頭からぶつかって押していくところがすごいと思います。大会でいっぱい勝って全国に行きたいです」
2023年のインターハイでは団体戦が5位、個人では100キロ級で工藤佳太選手が優勝しその名を全国に轟かせている。
2024年は2023年以上の成績を狙っている。
練習が終わると合宿所のキッチンにはエプロンを着た監督の姿があった。
選手たちの食事は監督自慢の「ちゃんこ」だ。
平舘高校 鈴木裕介監督
「今日は鶏の醤油味のちゃんこです。学生時代に相撲部みんなで共同生活をしていたので、その中で作らなければならない時があったので必然的に作れるようになったという感じです。限られた予算の中でおなかいっぱい食べさせるためにちょっと工夫しています」
体作りも練習の一つ。
食べ盛りの高校生、なんと1回の食事で2合のご飯を食べることもあるという。
平舘1年 武田昇馬選手
「このちゃんこがおいしいです」
西根第一中学校2年 佐々木大翔選手
「おいしくていっぱい食べちゃいます。(みんなで一緒に食べるのは)楽しいっす、やっぱり。いつもよりおいしく感じます」
Q:いつもこうやって作ってくれる監督ってどうですか?
平舘1年 武田明馬選手
「いいっすね。最高っすね」
全員で同じ釜の飯を食べ、打ち負けない強い体を作り団結力を高めていた。
地域の期待を背負い、日本一への挑戦が始まる。
平舘3年 伊藤光希主将
「個人優勝できるように頑張ります。団体戦も、去年を超えるような成績を残せるように頑張ります」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。