京都古文化保存協会は31日、ふだんは公開されていない寺社の建物や仏像などを披露する「京都非公開文化財特別公開」(朝日新聞社特別協力)の開催概要を発表した。10月26日~12月8日の会期中、京都市内を中心に計16カ所がそれぞれの日程で公開する。拝観料は文化財の保存・修理に充てられる。
「千本釈迦堂」の通称で知られる大報恩寺(上京区)は、今年国宝に指定される千手観音など6体の観音像からなる「六観音菩薩(ぼさつ)像」を公開。狩野派の絵師・狩野山楽の襖絵(ふすまえ)も披露する。開宗850年を迎えた浄土宗の総本山・知恩院(東山区)は、三門(国宝)と大方丈・小方丈(重要文化財)を同時公開する。
山科区の三つの古寺も参加。醍醐天皇創建の勧修寺(かじゅうじ)は、近年修理した本堂の本尊のほか、書院(重文)で江戸初期の絵師・土佐光起(みつおき)らの豪華な障壁画を鑑賞できる。小野小町ゆかりの隨心院(ずいしんいん)は、修理を終えた如意輪観世音菩薩(同)などの仏像を公開。初参加の阿弥陀寺は、恵心僧都(えしんそうず)作の本尊を公開する。山門は今春修理を終えたばかりだ。
他に、市内の上賀茂神社(北区)、冷泉家(れいぜいけ、上京区)、廬山寺(ろざんじ、上京区)、下鴨神社(左京区)、八坂神社(東山区)、智積院(ちしゃくいん、東山区)、泉涌寺(せんにゅうじ)舎利殿(東山区)、東寺講堂・五重塔(南区)、鹿王院(ろくおういん、右京区)と、京都府伊根町の浦嶋神社が参加する。
拝観料は1カ所あたり大人1千円、中高生500円(一部異なる)。詳細は協会ホームページ。問い合わせは協会(075・451・3313)。
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