日銀は、ことし6月の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和を転換したあとも続けてきた国債の買い入れの規模を減らす方針を決めた一方、政策金利の水準は据え置きました。
歴史的な円安水準の中で開かれたこの会合では、円安などが物価に及ぼすリスクについても議論され、何人かの委員からは、「最近の円安などを受けて再度、輸入物価は上昇してきており、物価の上振れリスクとなっている」との指摘が出されました。
そのうえで、今後の金融政策の運営について、経済や物価の見通しが上振れたり上振れリスクが高まったりした場合も「利上げの理由となる」との認識を共有していたことが分かりました。
一方、アメリカ経済については、個人消費を中心に緩やかに成長しているとの認識で一致しましたが、1人の委員は「個人消費などで減速傾向を示す経済指標が増えつつある」と指摘していました。
日銀は、この会合の翌月の先月31日、物価が見通しに沿って上昇する可能性が高まっているうえ、円安がさらに物価を押し上げるリスクもあるなどとして政策金利を0.25%程度に引き上げる追加の利上げを決めました。
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