北アルプス穂高連峰の岳沢小屋が8日、7月にクマが出没したのを受けて停止したテント場の利用を再開しました。

岳沢小屋によりますと、7月18日に無人のテント内にあったフリーズドライ食品が食べられる被害がありました。

また、7月21日夜には男性がテントで休んでいたところ、クマとみられる動物が覆い被さってきました。男性が声を上げると逃げて行ったため人的被害はありませんでした。

小屋では、クマがテント内に食料があることを学習した可能性が高く再び訪れる恐れがあるとみて、被害を防ぐため22日からテント場の利用を停止していました。


その後、被害を受けて設置したわなに29日になって1頭のクマがかかり、遠くの山に放したということです。

自動撮影カメラで観察を続けた結果、テント場を素通りするクマが確認されたものの執着する様子は見られなかったため、環境省などと協議して8日からのテント場の再開を決めました。

岳沢小屋では「岳沢周辺からクマが居なくなったわけではない」として、登山者に対し今後もクマと共存していくため食料や生ごみの管理に気を付け、「においが外に漏れないよう密閉して保管する」「テントの外に放置しない」といったクマをひきつけない対策を徹底するよう呼びかけています。

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