臨時情報を知っているのは37%
巨大地震注意の発表を受け、私たちはどういった行動をとればよいのか。専門家は今こそ「日頃の防災対策の再点検が必要」と話します。
8月8日に発表された南海トラフ地震 臨時情報・巨大地震注意。
地震が起きる可能性が平常時と比べて高まったとして注意を呼び掛ける情報ですが、静岡県民に聞いてみると…
女性:
臨時情報は知らなかったです(初めて聞きました?)そうです
男性:
素人にはよくわからない。1週間前後でという話があったけれど、説明の中で1週間を目途においた基準がわからない
2023年度に県が行った意識調査によりますと、臨時情報を「知っている」と答えた人の割合は37%だったのに対し、「聞いたことはあるが内容は知らない」が32%、「聞いたことがない」は31%でした。
臨時情報とは、巨大地震注意とは一体どんな情報で私たちはどういった行動をとれば良いのか専門家に聞きました。
巨大地震の震源域の一角でも
静岡大学 防災総合センター
岩田孝仁 特任教授:
プレートの境界という意味では駿河トラフから全部つながっている。一連の巨大地震の震源域の一部一角で起きている、破壊している。
そこが破壊することで全体が一気に破壊すると当然静岡も大きな影響が出てくる。
昭和19年の東南海地震が起きた2年後に高知県沖の南海地震が破壊している。2年間のタイムラグがあった。
その前の安政地震では安政東海地震が起きた32時間後、1日半後に南海トラフの地震が起きている。(過去の統計から)普段よりも少し地震発生のリスクが高まっていると注意喚起している
-1週間経てば大丈夫?
地震学的な根拠があっての1週間ではない。社会が1週間程度なら、しばらく注意したり警戒したりできるだろうという判断から1週間という1つの目安を作っただけです。
別に1週間したら発生の可能性がなくなるわけではなくて、しばらく続きますので注意は出来る限り続けた方がいい
-夏のレジャーは行っていい?
規制がかかって止めなさいというわけではありませんが、海のレジャーも地震が起きた時にすぐに安全な場所に逃げられるかどうか、その場所で避難ルートや避難場所を確認した上で楽しんでもらえたら
-南海トラフ地震は起きる?
宮崎県沖の地震が起きる前も地震発生のリスクがなかったわけではなくて、常にいつ起きてもおかしくない状態。
こうやって(地震の可能性が)高まっている状態なので、もう一度呼びかけているのでは。再点検を是非この機会にやって至急対策を徹底してほしい
防災対策の再点検を
岩田特任教授が呼びかけているのが再点検です。
まず、家の場所の点検。津波や土砂崩れのおそれがないか、それに避難場所・避難経路をハザードマップで確認してください。
次に家の中の点検。家具が固定されているか、重いものが落ちる危険はないか、それに水や食料など1週間分の備蓄品があるか確認してみましょう。
ただ、輸送が止まっているわけではないので慌てる必要はないということです。
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