暑い夏にピッタリの「かき氷」。高知には、新感覚の“氷を使わない”韓国式の糸状かき氷や、旬な野菜や果物をまるごと使ったかき氷がある。不思議な食感に加えて期間限定フレーバーで季節にあった味が楽しめたり、青果店ならではのオリジナルレシピで、素材を生かした人気のかき氷を味わうことができる。

かき氷で氷を使わない?新感覚食感

高知・香南市で4月にオープンした韓国式かき氷専門店「TRE:AT(トリート)」では、韓国発祥の「糸ぴんす」というかき氷を提供していて、ステーキ皿にのったふわふわな氷に、イチゴソースと練乳がたっぷりかかったかき氷を食べることができる。

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「ぴんす」とは韓国語で“かき氷”だが、氷を使うのではなく、水にイチゴなどのフルーツシロップを混ぜた液を使用している。

TRE:AT のオーナー・寺内弥志さんによると、瞬時にマイナス35~40度ぐらいに冷えるローラーが液体に触れることによってより細かく糸状に削ることができるという。糸状にすることでかき氷とアイスの間のような食感になる。

人気なのは、黒蜜と練乳がかかっていて、わらびもちや玉状の和菓子「おいり」をトッピングした和のひと皿「みるくきなこぴんす」だ。

実際に「みるくきなこぴんす」を食べた高知さんさんテレビの三木優花アナウンサーは、「一瞬で溶けて、初めて食べた食感です。わらびもちのもちもちとした食感と、かき氷のふわっとした軽いくちどけと、和菓子のサクッとした食感が混ざってとってもおいしいです」と感想を語った。

季節にあった期間限定フレーバーも!

「スイカぴんす」という鳥取産の大栄すいかを使用した期間限定フレーバーもあり、室戸海洋深層水の塩をかけるとスイカの甘みが引き立つ。

7月9日時点では、期間限定の味を含めて7種類販売していて、今後も季節にあったフレーバーを提供していきたいという。

寺内さんは「“不思議な食感ですね”って言われるのが一番うれしいので、そういう体験をしてもらいたいと思っております」と話し、いつでもどの季節でも食べられますと来店を呼びかけた。

韓国式かき氷専門店「TRE:AT」の営業時間は午前10時~午後4時で、定休日は金曜日となっている。

オリジナルレシピで旬の野菜と果物を

一方、高知・四万十町の四国霊場第37番札所岩本寺のお膝元にある「まるい青果」では、旬の野菜や果物を販売し、お遍路さんも立ち寄るこの店では、青果店ならではの素材を生かしたかき氷が人気だ。

例えば、取材した日に四万十町から来た人が注文したのは、ヤマモモと小夏。

食べた感想を聞くと、「味が濃くて、とてもおいしかったです。すごくヤマモモの味がします」「さっぱりしておいしい。夏に向いちょう。小夏のいい酸味が利いていますね」とかき氷に満足した様子だった。

ヤマモモ・小夏など、かき氷メニューは20種類~25種類。夏場の果物の少ない時期に人を集めようと、店オリジナルレシピで10年ほど前に「かき氷」を始めた。

人気はイチゴ味 おすすめは…?

おすすめのかき氷を作ってもらうと、できあがったのはまるで翡翠(ひすい)のような美しい緑色。

これは「キュウリ」のかき氷。ごく少量の砂糖とキュウリのみで作ったインパクトが大きいかき氷だ。塩をかけて食べると、甘みが出るという。

取材したカメラマンが食べているかき氷の味が「キュウリ」と聞くと、驚く女性もいた。

まるい青果代表の北村英男さんは「(お遍路さんは)ここの前を通っていくときは『キュウリのかき氷がある』ということで、『帰りに寄っていきます』と言いますが、この前へ来たら皆さん変わります。他のもんに変わってしまって、イチゴだとかメロンだとかそんな風に大体変わっていきますね」と話す。

北村さんによると一番人気はイチゴの味だといい、キュウリは皆さんが食べると順位が上がるかもしれない。
まるい青果のかき氷は、10月いっぱい提供される。

(高知さんさんテレビ)

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