8月8日の地震で、都城市や鹿児島県では火山の噴出物が堆積してできたシラス層の崖崩れが発生しました。シラス層の土地では過去にも被害が発生していて、崩れやすい砂質に注意が必要です。

8月8日に発生した最大震度6弱の地震。

鹿児島県志布志市では震度4を観測し、土砂や樹木が崖から崩れ落ちる被害が出ました。

鹿児島大学で地震や噴火などを研究する井村隆介准教授です。

(鹿児島大学 井村隆介准教授)
「ここは白いところがシラスですね。薩摩半島の大きな噴火によって飛んできた火山灰が上の方5メートルくらいにあるような感じですよね、それが全部落ちています」

同様の被害は、震度5強を観測した都城市でも発生していました。

(又川岳人記者)
「都城市庄内町です。崖の一面が大きく崩れ、岩肌がむき出しになっています」

都城市によりますと、崩れていたのは、都城市の国道223号沿いにある民間のシラス採取場の跡地。

地震が発生した8月8日。UMKアプリに視聴者から「地震発生時に都城市庄内町から西岳地区の間のシラスの山で、中規模の土砂崩れあり」と情報が寄せられていました。

崖が崩れ落ちる瞬間を目撃したという女性は…。

(目撃した女性は)
「土壌の関係上、こういうことが起こりやすいとは思っていたけど、まさか自分の目の前でそういうことが起きるとは思っていませんでした」

火山の噴出物が堆積してできた崩れやすい砂質のシラス層。

鹿児島県や宮崎県南部山沿いでは、これまでにもたびたび被害が発生しています。

井村准教授は、近くに住む上でその土地がどんな性質を持つ場所か、知っておくことが大切だと話します。

(鹿児島大学 井村隆介准教授)
「こういう崖があったら、何か落ちるということを考えておくことが大事です。その影響の範囲を知っておくことが大事」

都城市は、日頃からハザードマップで危険区域などを確認するよう呼びかけています。

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