丸森町の耕野地区。ほとんどの住宅に井戸がありますが、この夏、深刻な水不足に直面しています。
丸森町耕野に住む義高 光さん
「お盆の時期に台風が来たので少し水位が上がっているんですけど、この水位だと2回風呂に入ると井戸水がなくなっちゃう」
耕野地区は山間部に住宅が点在しています。高低差が大きく、水道管を引くのが難しいため、多くの住民にとって井戸水が欠かせません。
「今は普通に水が出るんですけど、なくなってくると水泡が白くつぶつぶが入って、グズグズってなる」
住民の義高 光さんです。
「風呂は町外のスーパー銭湯に入りに行く。コインランドリーを使うか何かの残ったお湯を使い回して洗濯するとか、節水の工夫をしないと厳しい」
こちらは丸森の雨量。青色のグラフが平年、黄色が今年で、今年は平年を大きく下回っています。実は去年の夏も平年の3割から4割ほどの雨だったため、水不足は2年連続です。地区の自治組織では、希望する世帯に1回500円で、最大300リットルの生活用水を配る事業を始めています。義高さんも新たに貯水タンクを設け、しのいできたそうです。
義高 光さん
「例えば他の水がある所、まちづくりセンターとか各集会所とか、少し水の余裕がある所に軽トラにタンク積んで行って、タンクから水を供給するようにしています。この工事はうちの方で井戸水の水位が低下しちゃったんで、新しくうちの農地の方に井戸を掘ったんですね。その新しく掘った井戸と我が家をつなぐ配管を入れる工事」
義高さんは今年、町の補助を活用して、自宅前の農地に新たに井戸を掘りました。町は井戸やタンクの設置にかかった費用のうち半分まで、100万円を上限に補助しています。これまでは上限30万円でした。
義高 光さん
「どこを掘っても必ず出るというわけではないし、水が豊富な所ってなかなか当たらないんですよね。それが1つ問題で。例えば井戸掘るお金あげるから補助金があるから掘ればと言われても必ず水が出るとは限らないので、そういうことも問題なんですよね」
丸森町は「自然が相手で対応が難しいが、補助金などを通して可能な限りサポートしたい」とコメントしています。
義高 光さん
「それ(補助金)で対応しきれないニーズを満たしきれない部分もあるし、みんなが新しく井戸を掘れるわけじゃないので、どう対応したらいいか行政と住民と耕野振興会で知恵を絞ってみんなで考えていく必要がある」
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