“歩く肺炎”とも呼ばれる「マイコプラズマ肺炎」が子供たちを中心に流行しています。
新学期を迎えるにあたり、どういった対策が必要なのか取材しました。
福岡市城南区のせき小児科・アレルギー科クリニック。
◆マイコプラズマ肺炎の患者
「お盆前にマイコプラズマ肺炎の陽性が出て、少しせきが残っていたので、その経過を見せに来ました」
Q.まわりにも多いですか?
◆マイコプラズマ肺炎の患者
「同居してるいとこがいるんですけど、5人陽性になりました」
こちらのクリニックでは、8月に入りマイコプラズマの患者が急増しているといいます。
<オンライン診療>
◆せき小児科・アレルギー科クリニック 関真人 院長
「せきはどうです?軽くなってます?」
◆マイコプラズマ肺炎患者
「せきが少しまだ残っていて、夜中にせき込んじゃう感じなんですけど、ひどくなっていってる感じはないです」
発熱や倦怠感の後にしつこいせきをともなうマイコプラズマ。
患者の約8割は14歳以下の子供が占めるといわれますが、今年は大人の感染も多く報告されています。
症状が軽い人が外を出歩いて別の人にうつしてしまうことが多く、“歩く肺炎”とも呼ばれていて、中には肺炎が悪化して入院が必要になるケースも。
◆せき小児科・アレルギー科クリニック 関真人 院長
「入院した方が6月以降3人ですね。8月は陽性者が21人。自分の実感として、医者を何十年もやっていて、これだけマイコプラズマの感染の方を経験することはない。すごい流行しています」
8月12日~18日に福岡県内で報告されたマイコプラズマの感染者数は13人。
去年の同じ時期にはほとんど感染者はいませんでしたが、今年は6月ごろから急増し、すでに152人の感染が報告されています。
なぜ今年はマイコプラズマが流行しているのでしょうか?
◆せき小児科・アレルギー科クリニック 関真人 院長
「コロナ禍で手洗いとかうがいとか感染予防対策をしていたのがなくなって、インフルエンザとかさまざまな感染症が増えてますけど、その一環だと思います」
◆迅速な診断が可能に
一方で、新型コロナ禍を経てクリニックにも変化がみられます。
こちらではPCR検査の機器が導入されたことで、これまで正確に判定することが難しかったマイコプラズマに関して迅速な診断が可能となりました。
◆せき小児科・アレルギー科クリニック 関真人 院長
「マイコプラズマはマクロライド系という抗生剤を使わないと効かない。耐性株というのもかなり増えてきてまして、PCR検査で早めに変異株がわかると、それに対しての抗生剤を使えるので、非常にPCR検査が有用です」
濃厚接触や飛沫(ひまつ)が主な感染経路となるマイコプラズマ。
26日からは県内のほとんどの学校で新学期が始まるため、関院長はより一層の警戒が必要だと指摘します。
◆せき小児科アレルギー科クリニック 関真人 院長
「新学期を機に増えていく可能性もあります。乾いたせきやひどいせきが長引く方は早めに医療機関を受診して、周りに広げないように気をつけられた方がいいと思います」
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