特集は、この夏人気を集めた工場見学です。真空機器メーカーでは工場を余り知らなかった従業員の家族向けに、クララフトビールの醸造所ではビール好きの大人向けに、見学ツアーが開かれました。
■ボール撃ち出す実験してるのは?
実験:
「うちます。3・2・1…」
ものすごいスピードでボールを撃ち出す実験。理科の授業のようですが、ここは学校ではありません。
こちらは佐久市にある「樫山工業」の本社工場。
樫山工業と言えば冬、イルミネーションで建物を彩り地域を楽しませていて、今や風物詩にもなっていますがー。
樫山工業・市川明歩さん:
「樫山工業ってイルミネーションのイメージが強くて、家族が従業員だとしてもどんなことをしているのか知らないと思う」
■従業員の家族対象に工場見学ツアー
そこで企画されたのが従業員の家族を対象にした工場見学ツアー。
この日は70人余りが参加しました。
普段は見られない製造ラインへ。
■「真空」体感できる実験
樫山工業は半導体産業を支える「真空機器」のメーカー。ツアーの目玉は…。
スタッフ:
「(時速)234kmです」
「真空」を体感できる実験です。
スタッフ
「(真空になった筒に)一気に空気が流れ込んで、その勢いでボールを飛ばしている」
真空の筒からボールを時速200km以上で撃ち出す「真空砲」を間近で体感しました。
■真空状態に入ったマシュマロはどうなる?
続いてマシュマロを真空状態の中に入れます。
スタッフ:
「いきます、どうなるでしょう」
倍以上に膨らみました。
■空気を戻すと?
しかし、空気を戻すと…
スタッフ
「ここを開けると(空気が)戻るんですが、よく見ていてください」
参加者:
「笑」
縮んでしわしわに。
スタッフ:
「ここでしか食べられないので、実食していただければ」
母親(ツアー参加者):
「どっちの方がいい?」
子ども:
「(普通のマシュマロ食べる)」
母親:
「そっち?」
子ども:
「いつもじゃ見られない体験して楽しかった。真空砲は、見たことない速さを近くで見られたのが楽しかった」
母親:
「夫が働いている会社を見ることができてとてもうれしい」
■一般参加含め定期的な開催を検討
工場見学は大好評。
今後は一般参加も含め定期的に開催することも検討するとしています。
樫山工業・市川明歩さん:
「自分の家族がこういう仕事をしていると身近に感じてもらえてよかった」
■ビール醸造所でも見学ツアー
一方、こちらは「ヤッホーブルーイング佐久醸造所」。
多くのファンを持つ「よなよなエール」をはじめとしたクラフトビールを造っています。
スタッフ:
「発酵して炭酸ができている様子ですね」
2010年から開催している「大人の醸造所見学ツアー」。毎年、満員になる人気で、これまでに1万人以上が参加しています。
ヤッホーブルーイング・三浦菜穂さん:
「クラフトビールの魅力を知るきっかけ、楽しみを知るきっかけになればいい」
スタッフ:
「大きく分けて『エール』と『ラガー」という種類に分かれます」
「4つのビールの原材料ってなんでしょう」
参加者:
「大麦」
スタッフ:
「正解です」
原材料やつくり方などの説明を受けながら醸造所内を巡ります。
■麦を煮出す
スタッフ:
「右手に見える窯に麦とお湯を入れてぐつぐつ煮込んでいくことをやっていきます」
こちらは「仕込み室」。
麦を煮出した甘い香りが広がります。
■「初麦汁」の味は?
スタッフ:
「せっかくなので『初麦汁』を飲んでいただきたいと思います」
一番最初に煮出した「初麦汁」を試飲―。
参加者:
「甘酒に近いような風味もします、ジュース感覚で飲めるのでおいしい」
麦汁は酵母と混ぜ、2週間ほど発酵させます。
■普段は飲めない「生ビール」を試飲
その後、残っている麦のかすなどを取り除き、熟成させればクラフトビールの出来上がりです。
普段は「醸造士」しか飲むことができないクラフトビールの「生ビール」を試飲。
スタッフ:
「今は発酵が落ち着いて、熟成が進んできて、ビールとしてまとまってきている状態」
参加者:
「ようやくビールって感じの味ですね。よりフルーティな匂いがしますね」
最後は5種類のクラフトビールを飲み比べしました。
スタッフ:
「のどごし、ゴクリと飲んでしまうのではなくて、口の中で一回とどめて、甘み、苦味、酸味、渋さがあるかどうか、炭酸があるかどうか、いろんな味がどうなっているのかを評価する」
参加者:
「おいしいです」
埼玉から「水曜日のネコ」を試飲:
「バナナのフルーティさ、軽いけど甘いみたいな感じ」
東京から:
「『インドの青鬼』ってビールが一番好きでした。普段飲んでいるビールをつくるのに工程がいろいろあると知れて楽しかった」
■「クラフトビールの沼にはまって」
今年も盛況の「醸造所見学ツアー」。
8月のツアーの空きは残りわずか。9月下旬からのツアーは8月28日ごろから受付を始めるということです。
ヤッホーブルーイング・三浦菜穂さん:
「クラフトビールの良さを全身で体験できるブルワリーツアーを今年の夏に開催している。ぜひクラフトビールの沼にはまってみませんか」
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