7月の大雨から1カ月が経ったが、県内では現在も酒田市・戸沢村などで計177人が避難所での生活を余儀なくされている。酒田市の避難所で暮らす男性に話を聞いた。
（7月28日／相蘇弥さん）
「自宅はあれ。一応建物は残っているが1階がもうダメ。隣の家は流されてしまった」
酒田市大沢地区の下青沢に住んでいた相蘇弥（わたる）さん。
自宅の横を流れていた荒瀬川が増水して堤防が崩れ、水と一緒に大量の土砂と流木が自宅に押し寄せた。
（7月31日／相蘇弥さん）
「直して住んでいきたいが、どこまで直せるものか。まだ全然わからない。地道にやるしかない」
この場所に、また住むために。被災当時、知人の家に身を寄せながら、毎日自宅の片づけ作業をしていた相蘇さん。
きのう（29日）再び訪ねてみると、その姿は市内の避難所にあった。
（相蘇弥さん）
「今月13日から避難所。ずっと知り合いにお世話になっていたが、情報が何も入ってこないので避難所の方がいいかと」
きのう避難所で昼食として提供されたのは、弁当とスイカ。
寝泊りしているテントの中には、ベッドと布団の両方が置かれていた。
（相蘇弥さん）
「布団でしばらく寝ていたが、暑くて。寝汗かきながら寝るので、結局、床で寝ています。集団生活なので多少大変な部分はあるが、意外と快適に過ごさせてもらっています」
避難所で生活を始めて2週間がたち、相蘇さんは自宅の修復が終わるまでの「仮住まい」として、市営住宅の抽選に申し込んだという。
（相蘇弥さん）
「早めに決まった方が楽ではある。1カ月、早いようで短いようで…。これから何年かかるかわからないので、地道にやるしかない」
酒田市では、現在も48人が避難所での生活を送っている。
大雨から1カ月がたち、避難者の健康状態が心配されることから、保健師が避難所を回り、体調面・精神面の健康チェックを続けているという。
酒田市では現在、2人の保健師が平日はほぼ毎日避難所を回っている。
集団生活ということで、感染症の心配と片付け作業に追われながらの避難生活が続いていることによる疲労。この2点に特に注意して、体調や行動の変化を丁寧に観察しているそう。
集団生活を気にして、体調に異変を感じても我慢してしまう人もいるそうで、こういった丁寧なサポートが災害関連死を防ぐためにもとても重要だと感じた。
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