静岡県の沼津港振興会(沼津市)は、11月に鳥取県境港市で開催される「みなとオアシスSea級グルメ全国大会」に出品するメニューを「沼津あじフライたるたるサンド(あじたるサンド)」に決めた。沼津港で開催された昨年の大会で入賞を逃した雪辱を期し、今年は名物アジフライを使った新メニューで勝負を挑む。

 あじたるサンドは、沼津名産のアジを使ったアジフライに、静岡産抹茶と天城産ワサビの入った緑色のタルタルソースをかけ、沼津で人気の石窯パン工房「しゃんぴによん」の特製パンではさんだ。外はサクサク、中はフワフワのアジフライともちもちのパンの食感が絶妙にマッチした一品だ。

 昨年、沼津港で行われた第14回大会には33チームが参加し、2日間で約12万5千人が来場した。沼津港からは「深海エビとアジの沼津小判メシ」を出品したが、入賞の7チームに入ることができなかった。

 地元大会での屈辱を晴らすために立ち上がったのが、沼津港などで飲食チェーン「あした葉」を展開する望月大樹社長(46)ら観光・飲食関係の有志10社だった。「Sea級グルメ部会」を結成し、新メニューの開発に取り組んできた。

 入賞チームのメニューを徹底的に研究し、食べやすさ、分かりやすいネーミング、調理しやすいもの、といった特徴がわかった。こうした試行錯誤を経て生まれたのが、片手でパクリと食べられるあじたるサンドだった。

 沼津市役所で8月28日に開かれたお披露目の試食会で、頼重秀一市長はパクッとほおばると「うまい!」と一言。望月社長は「自信作ができた。目標は優勝」と張り切る。市の担当者も「富士宮焼きそばのような大成功を夢見ている」と話す。

 新メニューは9月15日~10月27日に沼津市の愛鷹広域公園で開かれるサッカーJ3アスルクラロ沼津のホーム戦4試合でも試験販売される。(南島信也)

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