駅前などまちの中心部のあちらこちらに立つタワーマンション。素晴らしい眺望や便利な立地を売り物に、各地で人気を集めています。子育て世代や富裕層が住むことでまちに活気を与える一方、人口の急増や老朽化対策などについて不安を抱く人もいます。人口減少時代に建設が相次ぐタワマンとまちの未来について、朝日新聞デジタルのアンケートで意見を募集したところ、多くの声が集まりました。

 「流れにあらがうことなく、人口減に合わせたまちづくりをすることだ。見えをはらずに現実を見ることが大事。『タワマン建設で人口増加』なんていう主張は短絡的だ。自治体はアイデンティティーを確立するいい機会。長期的な視点で捉えてほしい」(神奈川県、男性、30代)

 「人口減少社会にあってなお、新築マンションや宅地造成をして戸建て住宅を作る対策はおかしい。空き家や空室のリノベーションやコンパクトシティー化で住みやすい街づくりを進めて欲しい」(神奈川県、女性、70代)

 「若い方々は都心のタワマンに憧れているようだが、郊外にあるニュータウンや団地の老人の今を見てほしい。タワマンを建設するディベロッパーは、国や地方自治体、他のディベロッパーとも話し合い、もっと広い視点で街を開発してもらいたい。周辺の老朽化マンションや空き家、さびれた商店街も含めて街をつくって欲しい」(東京都、女性、50代)

 「タワマンはプロの事業者が一般素人にリスクを押し付け、無責任に売り逃げている。若年人口が増えたとしても一時的であり、メリットがあるのは最初だけ。富裕層は古くなるタワマンからはすぐに出ていき、残されるのは『出られない層』。後の世代に負の遺産を残すことを行政はもっと自覚すべきだ」(兵庫県、女性、40代)

 アンケートは9月12日午後2時まで実施する予定で、誰でも参加可能です。サイトでは、選択式の回答結果のほか、回答者の自由記述をすべて読むこともできます。(https://www.asahi.com/opinion/forum/207/)

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