サイズが小さすぎたり、大きすぎたりするなどの理由で市場に流通しない「規格外野菜」を使った「キャベツメンチかつ」を立命館大の学生と、近江牛肉などを販売する「カネ吉ヤマモトフーズ」(近江八幡市)が共同で開発し、販売が始まった。学生たちは「食べられるのに捨てられていく野菜を少しずつでもなくしていきたい」とフードロス削減に期待を込めている。【飯塚りりん】
開発は「学生と一緒に地域貢献できる商品を作りたい」という同社の呼び掛けから始まり、食品ロスや地産地消を学ぶ同大食マネジメント学部のゼミ生3人と昨年8月から開始。学生たちは、近江牛の肉を使った電子レンジで温めるだけで食べられる同社の人気コロッケ「カネコロ」シリーズの新作として、「規格外野菜」が使えないかと考えた。
県内の農家を訪問し、廃棄される野菜の現状を見聞きする中で、規格外野菜の中でも、特に廃棄量が多いというキャベツに注目。大人も子どもも食べてもらおうとターゲットを子育て世代に設定し、手に取ってもらいやすいメンチカツを選んで開発を進めた。完成までに約40種類のレシピを試作しながら調理方法や味を模索。大きめに切られたキャベツが詰め込まれた甘みと食感が感じられるメンチカツが完成した。野菜が苦手な子供が食べやすいように隠し味にカレー粉を使うなどの工夫もされた。
開発に関わった4年の岳藤千夏さん(21)は「手間が掛からない商品なので、共働きの家庭におすすめしたい」とPR。西場幹太さん(21)は「キャベツの食感が強い商品に仕上がったので、食べながら規格外野菜の問題も考えてほしい」と呼び掛けた。
「カネコロ キャベツメンチかつ」(410円)は1袋3個入り。同社の4店舗とオンラインショップ、平和堂の一部の店舗でも購入できる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。