9月7日は「ペット防災の日」、いつ起こるか分からない災害から大切なペットの命をどう守るのか考えます。
8月8日に発生したマグ二チュード7.1の日向灘地震。
こうした有事に備え、防災意識を高めることが求められる中、ペットを飼っている家庭では…。
◆飼い主
「猫を1匹飼っている。考えないといけないなぐらい」
◆飼い主
「ミニチュアダックス。(防災対策は)特にしてないです」
◆飼い主
「食べ物は余分に準備してるけど、まだそんなに具体的にはしていない」
日本でペットとして飼われている犬や猫は約1590万頭。
飼い主を対象にした去年の調査ではペットの防災対策をしていると答えた割合が3割以下と、十分に備えが進んでいるとは言えない状況です。
今年の元日、能登半島地震で被災したこちらの女性は…。
◆能登半島地震で被災した 八木和子さん
「本当に何も持たず、着の身着のまま人間と(愛犬)メイだけが(避難所に)行ったという感じでした」
環境省のガイドラインではペットと一緒に避難する「同行避難」を推奨しています。
しかしそこには多くの課題があります。
◆能登半島地震で被災した 八木和子さん
「うちは避難所の中に入らせてもらえたんです。いろいろな避難所の話聞いてると『ペットはダメです』と断られたという避難所もありましたし、多頭飼いしている人は遠慮して、避難所すら行かなかった人もいます」
また、愛犬の飲み水を確保するのにも苦労したといいます。
◆能登半島地震で被災した 八木和子さん
「断水が4月半ばまで続いていた。給水車の水を飲ませていたが、やっぱり断水が続くと給水も大変で…」
避難先でペットの命をどう守っていくのか。
福岡のホームセンターではさまざまな「ペット防災」のグッズを取り扱っています。
売れ筋なのは…。
◆カインズ福岡新宮店 西村駿佑さん
「こちらの水が能登半島や宮崎南部の地震以降、通常と比べて約1.5倍ほど売れておいる。軟水で硬度が0%になっている」
ペットにミネラルウォーターを与える場合、硬度が高いと結石のリスクがあると言われているんです。
◆カインズ福岡新宮店 西村駿佑さん
「犬と猫にとってもいい水なので売れている。普通に皆さんでも飲んでいただけます」
注目商品は他にもあります。
◆カインズ福岡新宮店 西村駿佑さん
「実際に押すと音が聞こえないのですが、犬には聞こえる周波数の音が出てまして、避難所にいる他の方に迷惑にならず、おもちゃで遊んでいただける商品です」
他の避難者に配慮した上で、ペットがストレスなく過ごせるという優れものです。
一方、街で話を聞くと、そもそもペットとどこに避難すべきか分からないという声も多く、そんな悩みを解決するため新たなアプリも登場しています。
「NoseID」と呼ばれるこのアプリは、もともとは迷子になる犬をなくそうと福岡市の会社が開発しました。
◆アプリを開発した 有田彩乃さん
「『NoseID』は迷子犬を無くすための機能で、AIが解析してカメラでスキャンするだけで、犬の個体識別ができるアプリになっている」
このアプリに新しく防災機能を搭載。
福岡市と協力し、地震や津波、高潮、土砂災害など災害の種類に応じ地図上で愛犬と同行避難できる避難所が簡単に確認でき、スムーズな避難につながると期待されています。
◆アプリを開発した 有田彩乃さん
「今は、福岡エリアだけになっているので、要望があれば、他のエリアも増やしていきたい」
いつ身近で起きるか分からない地震などの災害。
愛するペットのためにも今日からでも備えを進めておくことが必要です。
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