クラシックカーの販売に関する投資をもちかけて現金約4億円をだまし取ったとして、兵庫県警は10日、東京都渋谷区広尾2丁目、自動車修理仲介業の室崎泰夫容疑者(42)を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。「弁護士と相談してから説明させてください」と認否を保留しているという。

 西宮署によると、室崎容疑者は神戸市内で中古車販売会社を経営していた昨年2月と3月、西宮市の会社役員の男性に、クラシックカーの購入費とレストア(復元)費用として投資すれば半年後に5%が上乗せされるとうそをいい、車11台分として計3億9950万円を振り込ませ、だまし取った疑いがある。

 実際にはクラシックカーは仕入れておらず、投資された額の一部は他の投資者への配当に回していたと署はみている。

 被害男性の顧問税理士が室崎容疑者の会社も担当していたことから、税理士が男性に投資話を紹介。男性は過去に数回投資し、その際は実際に5%が上乗せされてかえってきていたという。

 昨年5月に室崎容疑者の神戸市内の会社が破産し、男性が署に相談していた。捜査関係者によると、同様の被害相談は他にもあり、被害総額は10億円以上にのぼるとみられるという。(石田貴子、宮坂奈津)

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