札幌市営地下鉄南北線でゴム製タイヤがパンクした事故で、市交通局が24日に会見し、パンクの原因について説明し、謝罪した。また、2002年以降、パンクが発生したのは今回で5件目だった。乗客約3万人に影響が出たという。
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発表によると、今回の事故は、列車の進路を変更するための装置「ポイント」のうち、麻生駅南側に設置されていたものの不具合が原因。1978年の南北線延長時から使っており、事故当時、更新工事を実施していた。
ポイントは通常、走行路に埋め込まれ、必要な時にモーターなどでせりあがる仕組み。更新工事にあたり3分割してせりあがらないように固定する措置をしていたが、部材の一部が車両の振動などでずれ、路面の上に突出したとみられる。そこに車両のタイヤが接触し、パンクしたと推測されるという。
パンクが見つかった車両は6両編成で、タイヤは96本ついていた。1本がパンクしても運行に直ちに支障は出ないという。
運転手はパンクを検知後、規則に沿って徐行運転で終点まで向かった。後続車両の運転手も速度を落とした上で当該ポイント付近を目視で確認。異状は確認されなかったため、その後は通常運行を続けた。
交通局の山田耕司高速電車部長は「麻生―北24条駅間で10時間を超える運休となった。多くの方にご負担をおかけしたこと、不安と心配を与えたことにつきましておわび申し上げます」と謝罪した。
市交通局はすでに原因となったポイントの部材を撤去し、新しいものに取りかえた。更新工事は来年度以降も続くといい、今後、撤去したポイントを調べ、工事の設計図や構造に問題がなかったか詳しく検証する。昨年度も同様の手法で更新工事をしていたが、トラブルはなかったという。
札幌の地下鉄は、日本の地下鉄で唯一「ゴム製のタイヤ」を使っている。(原知恵子)
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