毎年1万人以上の女性がり患しているのが「子宮頸がん」です。予防にはワクチンが有効ですが、無料で受けられるキャッチアップ接種の期限が迫っています。

一生のうちに子宮頸がんになる女性は76人に1人。命を落とす人は300人に1人といわれています。

(岡山県 疫病感染症対策課 松尾恭子副参事)
「子宮頸がんは女性の子宮頚部にできるがん。特徴としては20,30代の女性にもできる。働き盛りの女性で子供を持ちたいと考えているときにできる可能性のあるガンなので県としては力を入れて予防対策を行っている」

性交渉によって感染する子宮頸がん。早期に発見すれば、子宮を残した治療が可能ですが初期段階では自覚症状がないことがほとんどです。

(岡山県 疫病感染症対策課 松尾恭子副参事)
「予防方法としては一つはワクチンでヒトパピローマウイルスの感染を防ぐ。20歳以上の女性については(定期的に)健診をしてもらう」

公費による子宮頸がんワクチンの定期接種は、小学6年生から高校1年生までを対象に2013年に始まりました。しかし接種後、体調不良を訴える声が相次いだため、国はしばらく積極的な呼びかけを中止していました。安全性に特段の懸念が認められないと確認されたため、2022年4月から積極的な接種が再開され、中止した期間、接種を逃した女性を対象に「キャッチアップ接種」が実施されています。

(キャッチアップ接種を利用した人は)
「(痛みは?)注射なので痛かった。ネットで以前ワクチンを接種できなかった人が接種できるようになっていると見かけて来院した」

キャッチアップ接種の期限は2025年3月までですが、半年かけて3回の接種が必要となるため期間内に終わらせるには9月中に1回目を終える必要があります。

(岡山県 疫病感染症対策課 松尾恭子副参事)
「子宮頸がんは若い女性に影響の大きいがんだがワクチンで防ぐことが出来る。キャッチアップ接種対象の方には今月末までに1回目の接種をしてもらいたい」

毎年1万人以上の女性がり患している「子宮頸がん」の予防には、ワクチンが最も有効です。ただ自費で接種するには約4万円~9万円という高額な費用がかかります。無料で接種できるキャッチアップ接種の対象は1997年度から2007年度生まれの女性です。期間は2024年度末までですが、基本的に半年かけて3回の接種が必要となるため、9月中に1回目の接種をする必要があります。

住民票のある市町村から届くお知らせに具体的な方法は記載されています。手元にない方は市町村に問い合わせてください。現住所と住民票の場所が異なる場合でも住民票のある市町村に連絡すれば受けられるそうです。例えば岡山市では県外でキャッチアップを利用した人に、費用の払い戻しを行っています。

もし接種後に気になる症状が現れた場合は医療機関を通して相談窓口が設置されています。ワクチン接種はあくまで個人の判断です。ご自身でよく考えて判断してください。

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