自民党の総裁選に立候補した9人による共同記者会見が行われました。争点の一つ「解雇規制の緩和」を巡って意見が分かれました。
■9候補が論戦で火花 労働市場の改革も
小泉進次郎元環境大臣(43)
「新卒で就職をしたら終身雇用まで40年間。この柔軟性のない労働市場が、令和の時代もこのまま続いていった時に、長年の課題である正規・非正規の格差の解消是正、ここにつながらないという問題意識が強くあります」
「解雇規制の緩和」の重要性を訴える一方で、小泉元環境大臣は、会社側が従業員を今よりも解雇しやすくする「解雇の自由化」は考えていないとの姿勢を示しました。
同じく解雇規制の緩和に前向きな立場の河野太郎デジタル担当大臣(61)が主張したのは…。
河野デジタル担当大臣
「現在、中小企業などで不当に解雇されても何の補償も受けられないという現実があります。不当解雇に対して金銭で補償を受けられるというルールを明確化することが、この不当解雇を防ぐ、あるいはそういうことが起きた時に補償を受けることができるようになります」
林芳正官房長官(63)は、不当解雇された労働者が同意すれば、金銭の支払いで労働契約を解消できる制度の検討は閣議決定済みだとしたうえで、このように述べました。
林官房長官
「労働者について、その人の希望に応じてどういう制度を作るか、こういうこと。手順に従って議論を進めていく。そういう立場だ」
「解雇規制の緩和」に慎重な姿勢を示している候補者たちは、次のように主張しました。
小林鷹之前経済安保保障大臣(49)
「安易な解雇規制の緩和は働く人を不安にさせかねないし、格差を固定しかねないので慎重であるべきだ」
上川陽子外務大臣(71)
「お金で一方的な解雇が自由である、こうしたことは決してあってはならない」
石破茂元幹事長(67)
「解雇規制の緩和というが、これは普通解雇なのか、整理解雇なのか、どの解雇なのかということもきちんと議論されないと議論が緩慢になる」
高市早苗経済安全保障大臣(63)
「整理解雇の場合は、やはり労働判例が積み上がってきているなかで、立法してその判例を覆すっていうのは容易なことではないと考えております」
労働市場の改革については…。
茂木敏充幹事長(68)
「スタートアップをもっと支援をしていく。副業を解禁していく。ハローワークの抜本改革を進める。こういったことが必要だ」
加藤勝信元官房長官(68)
「労働市場の流動化あるいは成長産業へ労働移動をどう円滑化していくか、これは大変大事なポイント。まさにそれは私が目指す国民の所得倍増にもつながる」
(「グッド!モーニング」2024年9月14日放送分より)
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