育児の話題をお伝えするコーナー。今回は、今月始まったお母さんたちを支援するユニークな取り組みを取材した。
産学官連携のママのための“おしゃべり会”
広島駅前にある広島大学の施設に、小さなお子さんとそのお母さんが大勢集まっている。
広島大学医学部看護学の先生と学生そして広島市内で助産院を営む助産師さんが出迎える。この日、産官学連携で企画されたママたちの「おしゃべり会」が行われていた。
この記事の画像(5枚)集まったママたちは「お友達ができたらと思って今日来ました」「聞きたいことは上に4歳がいる。兄弟育児というか…」「チャイルドシートとか拒否がすごくて」など、それぞれ子育ての疑問や悩みがある。
ここは、そんなママたちが気軽に参加し、笑顔になれる場所をと広島大学の助成金を使って企画された。
楽しく交流しながら正しい情報を得られる
「離乳食を食べないときはどうしたらいいか」という離乳食についてのお悩み相談。「先に母乳あげて、そこから軌道にのって、今は食べすぎて、どこで切り上げていいんだろうみたいな」「おっぱいをあげて落ち着かせた状態で楽しそうに私も食べてみるみたいな、一緒に」など、多くのアドバイスが飛び交う。
離乳食について、My助産院・高島麻季さんは「『離乳食はたくさん食べさせないと』と、お母さんたちも思いがちだが、ごはんを食べるってこんなに美味しい、楽しい、と興味を持ったほうが食は進みやすい」と話した。
ママたちが交流し、それを助産師が見守りながら正しい情報を提供できる場になっている。
孤独な子育てをする人が元気になる場所に
広島大学大学院 医系科学研究科・村上真理 助教は、「コロナの時に独りぼっちで子育てをするお母さんたちがすごく増えていることが研究でも分かりましたし、それで少子化になってしまった部分もあって、今の若いお母さんたちが助けてほしいとか、自分で全部やらなきゃいけないとか、すごく抱えこんでいるなということが分かっている」と話した。
広島県の調査によると、家事や育児に協力してくれる人が配偶者しかいない人は、子育て世代の3分の1を占めており、「子育てが孤独な人」が増えている。
My助産院・高島麻季さんは「こういう場所で気持ちが癒されたとか、リフレッシュしたというところは、お母さんたちのニーズの割には足りていないと。人と話すと人って元気になるかなと思います。いっぱい話してもらいたいなと思って企画しました」と話した。
参加したママたちは「めちゃくちゃ楽しかったです。育休中なんですけど、おうちはちょっと閉鎖的で、話す相手が夫が帰るまでこの子しかいなくて、悩みもどんどん増えてくるので、この子自身もきょう初めて自分で座れて刺激を受けているんだと思って、また前向きに育児に向き合えるなという風に思います」「キッズスペースとかそういうところは連れていくけど、なかなかここまでみんなフレンドリーに話しあう雰囲気はなくて、悩みの相談とかはこういう場所じゃないとなかなかできない」など喜びの声が上がった。
参加費は500円で、プロによる親子写真のプレゼントもある。このイベントは2024年内に計3回開かれ、その後もママたちの支援の輪を広げていきたいとのことだ。
『おしゃべり会でつなぐ地域ママの輪』
問い合わせ:MY助産院 インスタグラムで募集
(テレビ新広島)
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