高知・室戸市の「むろと廃校水族館」で8月、小学生たちが参加する『むろと廃校水族館に泊まろう!』というイベントが開催された。エイなどの魚たちが泳ぐ水槽のすぐ隣で眠ったり、シュモクザメのプールで一緒に泳いだりしするなど、子どもたちにとってかけがえのない経験をすることができた。

“サメいし”づくりに「きもだめし」

8月6日から7日にかけて、1泊2日の『むろと廃校水族館に泊まろう!』が開催された。海の生き物に親しみながら夏の思い出を作ってもらおうと、「国立室戸青少年自然の家」が2021年から実施しているイベントだ。

今回は、30人の募集に対し200人以上が応募する人気ぶりで、定員を50人に増やした。

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抽選で選ばれ、高知県の内外から集まった小学生たちは、最初にサメの歯を飾った名刺「サメいし」づくりに挑戦。完成した「サメいし」を使って、2日間を共に過ごす仲間たちに挨拶した。

1日目のお楽しみは、午後8時に始まった夏恒例「きもだめし」。
提灯のあかりだけを頼りに、1組6人~7人で真っ暗な廃校を進む。

「トン!」と音がなると、子どもたちは「キャー!」と叫んだり、傘のおばけやサメかぶり物をしたスタッフに出会って驚くなどして「きもだめし」を楽しんだ。

肝を冷やしてやっと就寝。暗闇に魚の影が浮かぶ水槽のすぐ横で子どもたちは眠りについた。

「普段見られない光景が見られた」

翌日は、廃校水族館の人気者・シュモクザメのプールで子どもたちが一緒に泳ぐ。

プールと言えど海水なので、「プカー」っと浮かんで楽しんだり、「楽しい、けどしょっぱい」と話す子どもも。サメはどうだったのか聞くと、「見た!速かった!」と興奮した様子だった。

ほかのグループは、室戸沖の定置網にかかり保護されたウミガメの甲羅をスポンジでゴシゴシと洗う“カメのお掃除”をした。

子どもからは「甲羅ってたたかれたら痛いとか感じるんですか?」という質問もあり、飼育員は「甲羅は痛いとかないかな」と答えた。

子どもたちが見守る中、きれいになったウミガメを室戸の海に放流した。
海に向かって懸命に進むウミガメの様子に、子どもたちは「頑張れー!頑張れー!」と声援を送った。

埼玉県から参加した小学5年生の濱口紗奈子さんは、ウミガメの放流を見て、「いつかまた、室戸の海に帰ってきてくれるといいなと思いました。普段見られない光景が見られて楽しかったです」と話した。

高知市から参加した小学5年生の牧野吏翔(りと)くんは「みんなと交流するのがすごくいい経験になったし、友達もできたのでよかったです」と今回のイベントを楽しんだ様子だった。

様々な海の生き物と触れ合う体験は、子どもたちにとってかけがえのない夏の思い出になったようだ。

(高知さんさんテレビ)

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