神馬が両脇で手綱を引く若者と一体になって砂浜を駆け抜ける「馬だし祭り」が15日、千葉県富津市の岩瀬海岸であった。五穀豊穣や大漁を祈願する神事として、県の無形民俗文化財に指定されている。
吾妻神社(同市西大和田)例祭で行われる神事の一つ。日本武尊(やまとたけるのみこと)が船で上総国へ渡る際、荒波を鎮めようと入水した弟橘媛(おとたちばなひめ)のくしが岩瀬海岸に流れ着き、それを馬がくわえて同神社に運んだという故事にちなむ。
真夏のような陽気となったこの日、多くの住民らが見守る中、鞍に白い幣束(へいそく)を立てた神馬が、若者2人とともに、浜辺を疾走した。【浅見茂晴】
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