静岡県内で大量発生しているカメムシによる被害はコメや果物などの多くの農作物にも及んでいます。大量発生の原因はエサが豊富だったことに加え猛暑や台風などの影響があるようです。

猛暑や台風などの影響で大量発生

静岡県磐田市の農林環境専門職大学のナシ園。

県病害虫防除所上席研究員・内山徹さん
このように梨がぼこぼこにカメムシに刺された所が点々とへこんでいる

大学と同じ敷地内にある県病害虫防除所で虫による果物の被害について研究している内山徹さん。

このナシ園では果実に袋をかぶせるなどの対策をとっていますがそれでも多くのナシが木から落ちてしまうなどの被害に遭っています。

また県にはミカンや柿への被害も報告されています。

県病害虫防除所上席研究員・内山徹さん:
ミカンの木1本あたり数百匹のカメムシが寄生している状況もあり、収穫前の果実がほぼ落下しているような畑もあった

また、カメムシの数を把握するために設置している予察灯でも例年以上の数が確認されていて1日に2000匹以上が捕獲される日もあるそうです。

静岡県病害虫防除所上席研究員・内山徹さん
8月に捕獲された数としては平年の10倍以上の捕獲数でここ10年でも一番多くなっています

カメムシが大量発生した理由として2024年はエサとなるヒノキの実が豊作だったことや例年以上の暑さでカメムシが生育しやすい環境だったこと、それに台風による影響も考えられると分析しています。

静岡県病害虫防除所上席研究員・内山徹さん
台風などの暴風雨があるとヒノキにいたカメムシがゆすられて一回飛び立つ。台風10号の暴風雨もカメムシ多発の要因になっている

カメムシはエサのある場所を見つけるとそこに仲間を呼ぶ習性があり1匹でも見つけた場合は早めに薬剤などを使って駆除をすることが重要だということです。

静岡県病害虫防除所上席研究員・内山徹さん:
放っておくと数日で数匹いたのが数百匹、数千匹と増えていくので、いち早く見つけることが重要

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