人口減少問題への関心を高めようと、民間組織「人口戦略会議」は4月24日、将来的に消滅する可能性があると分析した自治体を公表しました。
岩手県内では33市町村のうち26の市町村が該当しています。
民間組織「人口戦略会議」は、20代から30代の女性の人口「若年女性人口」の減少率を全国の自治体ごとに分析しました。
それによりますと、2050年までの30年間で「若年女性人口」が半数以下になる全国の自治体は、全体の約4割にあたる744です。
これらの自治体は、その後人口が急激に減少し最終的には消滅する可能性がある「消滅可能性自治体」とされています。
県内では33市町村のうち、8割近い26市町村がそれに該当しています。
市町村別にみると、このうち4つの町と村で「若年女性人口」の減少率が7割を超える想定です。
普代村が最も高く78.6%、次いで洋野町で75.4%、西和賀町で74.4%などとなっています。
「若年女性人口」の減少率が最も高くなった普代村の住民に話を聞きました。
普代村民
「村に魅力があったり、働き口があったり、そういうところがあればみんな残って働いて生活すると思うけれど。どうしても村だと働き口も少ないし」
「やむを得ないのでは。子どもが少ないし、若い男性も少ないでしょ」
2020年には20代から30代の女性の人口が140人だった普代村は、2050年には30人まで減少すると想定されています。
普代村 柾屋伸夫村長
「(若年女性人口の減少率が)80%に近いというところで、非常に衝撃というかショックを受けた。若年女性が働きやすい仕事をつくることに取り組んでいきたい」
一方で、盛岡市など県内7つの市と町は「消滅可能性自治体」とはされていないものの「若年女性人口」は40%前後減るとされています。
この結果について盛岡市民から話を聞きました。
盛岡市民
「身近な人がどんどん外の県に行ってしまう。(人口減少を)実感している」
現状に、内舘茂市長も危機感を募らせています。
盛岡市 内舘茂市長
「人口減少を止めていく、街の魅力を上げていく。盛岡広域で(対策を)やっていくと考えていくことが大事」
県内26の市町村に将来的に消滅する可能性があるとされた今回の分析結果。
該当する市町村だけでなく、全県をあげて人口の流出を抑え出生率を向上させるための取り組みが求められます。
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