線状降水帯が発生し岩手県盛岡市が豪雨に見舞われた日から9月27日で1カ月です。
現在も橋が復旧せず孤立状態が続く地域があるほか農業でも影響が続いています。

豪雨の翌日8月28日の盛岡市上米内・百目木橋付近では、川の氾濫で流木が欄干にひっかかり道路は一部崩れて通行できない状態でした。

その後流木は撤去され橋は仮復旧、1カ月経った9月27日も車が通行する様子が見られました。

一方、同じ上米内地区にある畑橋は流失したまま復旧しておらず、仮の橋が整備されるのは12月中旬となる見込みです。

市内では上米内地区と浅岸地区で依然7世帯18人が孤立状態となっています。

そして大雨の影響は農業でも続いています。

井上智晶アナウンサー
「盛岡市上米内のこちらの水田では1週間前から稲の刈り取りが始まったということですが、一方で大部分は今もがれきが残っていて被災当時のままとなっています」

この地区で60年以上米作りをしている渡辺啓治さんの水田は、川の氾濫により泥水や土砂に覆われる被害を受けました。

渡辺さんの水田ではがれきなどが流れ込んでいない場所でも稲が倒れたままとなっているため多くが収穫できない状態となっていました。

農家 渡辺啓治さん
「こっちは刈っていいが、今度は(収穫用の)機械が入らない。こういう風に(稲が)倒れると刈れない、手刈りになる」

このため27日は機械で収穫しやすいように手で稲を起こす作業に追われていました。

農家 渡辺啓治さん
「やっぱり復旧してほしい。(自分には)農業しかない」

盛岡市では渡辺さんの地区の水田について、がれき撤去などの復旧作業を2025年3月までに実施する方針です。

県によりますと、台風5号や線状降水帯などにより8月から9月にかけて降った大雨の被害額は、農林水産関係・公共土木施設などで合わせて約103億円に上っています。(県まとめ9月6日時点)

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