夏の暑さが落ち着き、秋らしい装いを楽しみたい季節。重ね着で雰囲気の違いを醸し出せ、昼夜の寒暖差にも対応できるジレの品ぞろえが、百貨店などの店頭で充実してきている。気候や場面に合わせた着こなし方を聞いた。 (鈴木太郎)  「多様な重ね着ができるのがジレの良さ。暖冬傾向が続く中、季節外れの暑さが残る日でも、薄手のインナーと合わせることで、気候を気にせず秋冬らしさを演出できます」。大丸東京店(東京都千代田区)で婦人服を担当する日暮彩雅(あやか)さん(37)は説明する。  日暮さんによると、かつて女性用のジレは華やかさのあるものが主流だったが、近年、形や色が多様化。「カジュアルを含め、幅広い場面で使えるようになってきました」。2年ほど前から、秋冬シーズンの定番として店頭での品数が増えているという。

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 「シップス」のフェイクファー素材のジレ=写真<1>=は丈が短く首回りが広めのため、襟付きのブラウスやワイドパンツと合う。「透け感のある素材と重ねれば、少し暑い日でも秋らしさを醸し出せます」。皮革風の生地とのリバーシブルで、1着だけで雰囲気の違いも楽しめる。

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 「トゥモローランド」のジレ=同<2>=は、袖のある「フレンチスリーブ」と呼ばれるタイプ。くびれが高い位置にあり、スカートと合わせて体形を美しく見せる効果がある。前側はツイード、後ろ側はニット生地のモノトーン。「タートルネックのインナーやワンピースにもいいですよ」  「寒さが厳しくても、厚めの素材と重ねれば暖かく、冬から春にかけて長く着続けられるのがジレの特長」と日暮さん。上着と合わせても腕の圧迫感が少なく、ファッション性だけでなく機能性も抜群と太鼓判を押す。「若者からシニアまで、幅広い世代が取り入れやすい。この秋冬は気温の変化に我慢せず、快適におしゃれを楽しんでみては」


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