2024年10月、兼六園や金沢城のすぐ近くに介護付き有料老人ホームがオープンする。ほかにはない好立地、豪華な空間に加えて、「AI」を活用した新サービスに注目が集まっている。介護とAIという、一見あまり馴染みの無さそうなこの2つを掛け合わせた新サービスとは、一体どんなものなのだろうか?注目の施設を取材した。
最先端AIを取り入れた介護付き有料老人ホームとは…
金沢市兼六元町に10月オープンするのは「リハビリホームグランダ金沢兼六元町」。ベネッセスタイルケアが手がける介護付き有料老人ホームだ。この施設には、夫婦でも入居できる豪華で広々とした部屋など、あわせて63室が用意されている。
この記事の画像(8枚)屋上には、金沢城を望むことができるウッドデッキが設けられ、金沢の一等地ならではの眺めを望むこともできる。設備・立地・そしてバランスの取れたおいしい食事も用意され、理想的な生活が約束されている施設だが、さらに介護サービス面でも、ある注目すべきポイントがあるらしい。
「マジ神」介護スタッフとAIが提供する介護サービス
ベネッセスタイルケアの安達さんによると…
ベネッセスタイルケア西日本・北陸エリア事業本部 安達覚史執行役員:
当社の中の専門資格で「マジ神」というものがあります。マジ神の持っているスキルとか知見をAIに学習させ、ケアのヒントを得て、入居者のQOLを高めるような介護に結び付けられるようになっています。
「マジ神(まじかみ)」と呼ばれる優れたスキルを持つ職員の行動などをAI化した、その名も「マジ神AI」。実に画期的なシステムだが、実際に介護現場でAIがどんな働きをしてくれるのだろう?ベネッセスタイルケアで「マジ神」として活躍する安食香澄さんに、AIを活用した具体的なケアの例を聞いてみた。
AIを介護の現場に役立てる方法とは…?
安食さんは、日中うとうとしてしまう入居者さんがいた場合を例に挙げて、マジ神AIの活用方法を見せてくれた。パソコン画面に映し出されたのはマジ神AIが提案する、入居者さんのケアに対する課題のヒントだそうで…
ベネッセスタイルケア マジ神・安食香澄さん:
マジ神AIの現状・課題のヒントというところを見ていくと…寝る前のスタッフの関わり方が入居者を不安にさせていませんか?のようなヒントが表示されています。
パソコンの画面には子細に記録管理された、脈拍や血圧などの体調データがあった。
ベネッセスタイルケア マジ神・安食香澄さん:
「マジ神AI」が提案するのは第一歩目のヒントなので、それを参考にして入居者さんの体調のデータを見比べながらケア方針を探っていく形が多いですね。
「マジ神」介護スタッフとAIが提供する介護サービスの実態
「リハビリホームグランダ金沢兼六元町」に備わっていたのは、入居者の方々が過ごしやすい環境だけではなかった。入居者の方々の日々の体調を鑑みながら、AIを通して、介護担当者がより良いサービスを入居者の方々に提供できる「きっかけ」を作ることができる環境も整っていたのだ。
この「マジ神AI」を活かし入居者へのよりよいサービスの提供はもちろん、AIの活用が介護人材の育成につながることが期待される。
ベネッセスタイルケア西日本・北陸エリア事業本部 安達覚史執行役員:
いままでは首都圏を中心に事業展開をしてまいりましたけれども地方の都市においても高齢化の中で有料老人ホームのニーズは高まっておりますので、いままで培ってきたノウハウも活かしてよりよいサービスを作っていきたい。
(石川テレビ)
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