協定締結後、笑顔でハンバーガーを手にする(左から)河田晃明市長と渡辺貴広社長=埼玉県羽生市役所で2024年3月28日、中山信撮影

 埼玉県羽生市は、市内でハンバーガー店などを運営する「Burger Big Bang pj(バーガービッグバン・プロジェクト)株式会社」と地域振興に関する連携協定を結んだ。両者は5月6日に市三田ケ谷農林公園(キヤッセ羽生)で「羽生バーガーフェス」を開くのを皮切りに、「バーガーの街・羽生」の誕生を目指すという。【中山信】

 同社の渡辺貴広社長(55)は羽生市出身で、羽生実業高校を卒業後、上京して料理を修業。東京都内でグルメバーガーの有名店を営んでいたが、家族の介護のために事業を譲渡し、2021年に羽生に戻った。

 23年、新しいハンバーガーの担い手を育成するために起業。同年6月にはハンバーガー世界一を決める大会への出場権をかけて人気ハンバーガー店が競った日本予選で優勝した。年末に同市中央の空き店舗を改修して「Big Bang Diner」を開き、自らも新しいハンバーガーを開発して客に提供している。

 協定書は、ハンバーガーを通じて同市産の農作物・加工品などの地産地消を推進し、地域活性化を図ることなどを目的に掲げた。

 3月28日に羽生市役所であった協定締結式で、河田晃明市長は「羽生市から日本のハンバーガーのトップが出てうれしい。出店の指導などを受け、羽生に来ればおいしいハンバーガーが食べられる『ハンバーガーの街』にできればありがたい」と期待を語った。

 渡辺社長は「今は東京でなく、地方でもおいしい店を作ってお客様を呼ぶことも可能な時代。地産地消も含め、羽生を盛り上げていきたい」と意気込みを話した。5月に予定する「羽生バーガーフェス」は、同市内にある地場の3店と、渡辺社長の下から独立した2店が提供するハンバーガーの食べ比べなどができるようにする。将来的には全国の人気店も参加できるようにしたいという。

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