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衆議院選挙が27日、投開票が行われ自民党は、石破総理が勝敗ラインに掲げていた“与党で過半数”を割り込む結果となりました。

■自民・小泉氏 選対委員長を辞任

一夜明け、臨時の役員会に集まった自民党の幹部たち。役員会のあと、小泉選対委員長がカメラの前に立ちました。

この記事の写真 自民党・小泉進次郎選対委員長                                「臨時役員会は、選挙の厳しい結果を、役員一同受け止めるという場だった。石破総裁とも会って、選対委員長として、結果の責任を受けて、職を辞しますと」

小泉氏は、選対委員長を辞任したことを明かしました。

自民党・小泉進次郎選対委員長                             「(Q.党執行部の対応として一番の反省点は)政治は結果がすべてなので、いろんな要因はあるのかもしれない。ただ、これが最善だという判断を、積み重ねた結果のうえで、負けた。目標を達成できなかった。執行部の選挙を担う責任者として、責任を取るのは、当然のこと」

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■目標届かずも…総理は続投意欲

■目標届かずも…総理は続投意欲

役員会に出席した1人は、総理から、こんな話があったといいます。

自民党・坂本哲志国対委員長                               「結果については、役員会の中で、重く受け止めましょうと。こういう時だからこそ、しっかり結束し、これからやっていこうということは、役員会の中で総理からも言われた」

森山幹事長、石破総理ともに続投する意向です。

石破茂総理                                        「わが自由民主党、そして共に連立政権を構成している友党・公明党、有為な方々を多く失ったことは痛恨の極みです。これを真摯に厳粛に受け止め、わが自由民主党は、心底から反省をし、生まれ変わっていかなければなりません」

自公が過半数を割り込むのは、民主党に政権を明け渡した2009年以来、15年ぶりのことです。

石破茂総理                                       「今回の厳しい結果は、自由民主党の改革姿勢に対する国民の皆さま方の厳しいご叱責と受け止めています。もっと謙虚に真摯に誠実に、国民と向き合えと。自由民主党は反省が足りないと。これを受けて、身内の論理、あるいは党内の理屈、そのように国民の皆さま方から思われていること。そのようなことを今後は、一切、排除し、私自身も原点に返り、厳しい党内改革を進め、なかんずく政治とカネについては、さらに抜本的な改革を行っていきます」

石破総理は、不透明さが指摘される政策活動費の廃止や、旧文通費の使途公開などを党派を超えて実現すると強調しました。

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■落選の公明代表「力量足りず」

■落選の公明代表「力量足りず」

ただ、連立のパートナーも深い傷を負っています。

公明党は“常勝関西”と言われた大阪で全敗。さらには、トップに就いたばかりの石井代表も落選と、代表交代も含めた新たな体制づくりが避けられない状況です。

公明党・石井啓一代表                                   「党再建に向けて、新しい体制構築も含め、よく党内で相談をしていきたい」

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■“裏金”議員の6割が落選

■“裏金”議員の6割が落選

政治資金収支報告書に不記載があった、いわゆる“裏金”議員。46人が立候補し、28人が議席を失いました。中でも、安倍派の5人衆と呼ばれた有力議員は、明暗が分かれました。

当選を決めてから、笑顔で迎えた朝。世耕弘成氏は、これからの活動について、思いを語りました。

無所属・世耕弘成氏                                    「私自身が、先頭に立って改革を進めていかなければと思いを強くしている。26年間、“ザ・自民党”でやってきた。いま、和歌山にいる国会議員の中で、自民党の国会議員としての経歴は、私が一番長いわけですから、そういう意味では戻ることに違和感は全くない」

5人衆の中で、唯一落選を味わった高木毅氏。

無所属・高木毅氏(27日)                               「(Q.今後の政治活動について)いまは、まだこういった状況ですので、まったく何も白紙です。これからまた相談をして決めていきたい」

自民党で政調会長を務めた下村博文氏も落選。

無所属・下村博文氏(27日)                               「いわゆる裏金議員として、私も同じように見られた。ものすごくマイナスになった」

注目されていた、この人も。

自民党公認・丸川珠代氏(27日)                             「バッチは付いていませんが、自民党の一員であることには変わりない。ここは我々が、もう一度、ちゃんとしたスタートが切れるように、しっかり力を合わせていきたいと思います」

さらに、甘利元幹事長や武田元総務大臣といった自民の大物議員に加え、現職閣僚の牧原秀樹法務大臣、小里泰弘農林水産大臣までもが落選しました。

牧原秀樹法務大臣                                      「この20年間では、最も冷たい風を感じていて、ちょっと恐怖を感じるくらいな冷たさだったと思います」

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■立憲・野田氏“野党取り込み”警戒

■立憲・野田氏“野党取り込み”警戒

対する野党。50議席を積み増して、大躍進した立憲民主党ですが、野田代表の言葉に余裕はありません。

立憲民主党・野田佳彦代表                                  「特別国会にどういう形で臨むのか。緊張感を持って、それぞれ、しっかりと対応していきたい」

与野党にとって、今後、まず焦点となるのが、11月11日の召集で調整されている特別国会での総理大臣の指名選挙です。

自公の過半数割れによって、与党は、単独で総理を選び出すことができません。自民党が非公認とした候補など、無所属の人を抱き込んでも、過半数にはならないため、与党から野党へ協力の枠組みを探る動きが、この先、起きると考えられます。

立憲民主党・野田佳彦代表                                  「自公以外に彼らが声かけをしてくる可能性は、十分ありますのでね。そういうものを注意深く見ながら、むしろ、しっかりと逆に、こちらのチームをどう作っていくかと」

その後、党役員会で、立憲は、総理大臣指名選挙で、野田代表の名前を書いてもらうよう、ほかの野党に呼びかける方針を確認しました。

立憲民主党・小川淳也幹事長                                 「政権交代が最大の政治改革であると唱えてきた立場から、自らが主張してきたことに忠実に、今後、国会内外での取り組みを進めるということ」

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■国民民主・自民 連携協議で接触

■国民民主・自民 連携協議で接触

しかし、それも、そう容易くはなさそうです。

国民民主党・玉木雄一郎代表                                「(Q.重要政策の一致がなければ総理指名選挙で『野田佳彦』と書く協議には応じない)『玉木雄一郎』と書きます」

比例票を350万以上増やし、議席を4倍にまで伸ばした国民民主党。自民・立憲、双方が秋波を送りやすい立ち位置ですが、支援を受ける連合との会談で、改めて、自公との連立を否定してみせました。

国民民主党・玉木雄一郎代表                                 「私から『連立には入りません』と改めて、申し上げました。これまでと同じなんですが、政策本位で、良い政策があれば協力し、ダメなものはダメと言っていく」

27日夜になって、玉木代表は、自民党との連携協議について「幹事長レベルで一定の接触をしているとの報告を受けている」と明かしました。

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■“総理指名”めぐり与野党画策

■“総理指名”めぐり与野党画策

議席を減らしながらも、野党2番手を維持した日本維新の会。

日本維新の会・藤田文武幹事長                                 「自民党に安易に交渉し、連立をこちらから持ち掛けるということは一切なく、また、そこについては、私は否定的な立場です」

連立の難しさに気を揉む声は、自民党からも漏れています。

自民党中堅議員                                       「こんな状況で、自民に乗れる政党は一つもないだろう」 自民党閣僚経験者                                      「来年の参院選を考えると、自民党と組むのはプラスにならない。そもそも自民党をあれだけ批判したのに、選挙が終わったら握手するのはおかしい。そこが連立の難しいところ」

石破総理が探るのも、どうやら連立ではなく、政策で一致する野党との“連携”のようです。

石破茂総理                                         「いま、この時点で連立を想定しているわけではありません。まず、それぞれの政策を、日本国のために、国民のために、謙虚に取り入れていくということを、よく協議するということから始めていかねばならない。党派は違っても、一緒にやっていくのだという姿勢が、国民の皆さま方にご理解をいただけるように、一番、多くの議席を頂戴したわが党として、それは果たしていくべき責務だと考えています」 この記事の写真を見る
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