3

 野党は、立憲民主党の野田佳彦代表が野党結集を呼び掛け、政権交代を目指す方針です。そのなかで注目されているのが、28議席と躍進した国民民主党です。政局のキャスティングボートを握る存在に浮上してきています。

■立憲民主「政権交代目指す」 野党連立は?

立憲民主党 野田佳彦代表 この記事の写真

 98議席から148議席と大躍進した立憲民主党。

立憲民主 野田代表
「(自公を)過半数割れまで追い込めたということは、一定の成果だったと思う。そのうえで、特別国会にどういう形で臨むのか」

 28日、支持団体である連合を訪れた野田代表は、過半数割れした自民党からの野党勢力切り崩しに警戒感をあらわにしました。

目指すのは政権交代 立憲民主 野田代表
「自公以外に彼らが声掛けをする可能性は十分ある。そういうものを注意深く見ながら、むしろ逆にこちらのチームをどう作っていくか、心を砕いていきたい」

 目指すのは野党勢力を結集した連立政権による政権交代です。

立憲民主 野田代表
「国民民主党を含め、これから(協議が)始まると報告した」 国民民主党 7議席から28議席に

 同じく連合から支持を受ける国民民主党。7議席から28議席と4倍に議席を増やしました。

 しかし、玉木雄一郎代表は立憲民主党と連立を組むことに慎重な姿勢です。

国民民主党 玉木雄一郎代表 国民民主 玉木代表
「やはり外交安全保障、エネルギー政策、こういったものについての一致がなければ、それは国民の期待する枠組みにはならない。何するにしてもまずは基本政策の協議と一致が不可欠」

次のページは

■国民民主 自公連立入りか 野党政権か

■国民民主 自公連立入りか 野党政権か

石破茂総理大臣

 そうしたなか…。

石破茂総理大臣
「議席を大きく伸ばした党がある。取り入れるべきは取り入れる、ちゅうちょはあってはならない」 自民党関係者
「国民民主党がキャスティングボートを握っているのは間違いない。どう取り込むかだ」

 議席を大きく減らした自民党からも有力な連立交渉の相手と目されている国民民主党。与野党のキャスティングボートを握る存在となっていますが、自公との連立についても否定的です。

「連立には入らない」 国民民主 玉木代表
「私から連立には入りません。そういうことを考えていないことは、選挙中も申し上げましたけど、改めてそのことは申し上げました。これまでと同じなんですが、政策本位でいい政策があれば協力するし、ダメなものはダメと言っていく」

 官邸関係者からは警戒感も…。

「組んだら国民民主も裏金と同一視される」 総理官邸関係者
「まずは国民民主でしょうけど、連立に乗るんですかね。自分たちをすごく高く売るんでしょうね。それに、うまく組める感じもしないですよね。組んだら、国民民主も裏金と同一視されちゃいますしね」

 自公と組んで連立政権入りするのか、それとも立憲とともに政権交代を狙うのか。

「まだ何か具体的な話があるわけではない」 国民民主 玉木代表
「コミュニケーションは自民党に限らず、立憲民主党や各党ともやっていこうと思っている。まだ何か具体的な話があるわけではない。何かを言う段階にはない」

次のページは

■28議席の国民民主どう動く? 維新の動きは

■28議席の国民民主どう動く? 維新の動きは

「両方とお付き合いしながら、党の独自性を強めていく」

 今後の国民民主党の動きについて、専門家はこう話します。

政治ジャーナリスト 田崎史郎氏
「仮に今、野田代表に総理指名選挙で投票すると、選択肢がそれ一方に縛られてしまう。自民党と連立すると、自民党と一緒に沈む可能性もある。両方とお付き合いしている、両方から誘われている状況が一番いい。来年の夏には参院選挙がある。両方とお付き合いしながら、党の独自性を強めていく」

 一方、5議席を減らしながらも野党2番手を維持した日本維新の会。

日本維新の会 藤田文武幹事長 日本維新の会 藤田文武幹事長
「自民党に安易に交渉し、連立を持ちかけるということは一切なく、そこについては、私は否定的な立場。一方で、立憲民主においても、多くの選挙区で戦いましたし。考え方が大きく異なるので、なかなか一緒にということは難しい」

(「グッド!モーニング」2024年10月29日放送分より)

この記事の写真を見る
・「石破茂総理に身柄はあずけると伝えた」自民・小泉進次郎選対委員長 衆院選2024・“躍進”の立憲・野田佳彦代表「野党間の対話が重要になってくる」 衆院選2024・「最も恐ろしい虎」韓鶴子総裁が初めて見せた表情…事前の楽観論が一転“解散請求”に・自民党“裏金”が脱税にならないワケ 国税担当記者が問う「政治は誰のためのものか」・【報ステ解説】“総理指名”に高いハードル 石破総理は政権運営どうする?

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。