「健康のタネ」のコーナーは「鼻詰まり」についてです。何となく鼻の具合が悪いという方は多いと思います。鼻詰まりの理由や一時的に鼻を通す方法などを専門医に聞きました。

吉田圭吾アナウンサー:
「特に体調が悪いわけではないのに、鼻が詰まって不快な気分になったり寝られなくなったりしませんか?そんな鼻詰まりについて考えます」
 
「鼻詰まり」について教えてくれたのは福井大学医学部 耳鼻咽喉科の高林哲司准教授です。
 
福井大学医学部 耳鼻咽喉科・高林哲司准教授:
「寝ている時はリラックスするので、自律神経のバランスが“副交感神経より”になる。鼻の粘膜が腫れて、鼻の詰まりが起きやすくなる」
 
高林先生によりますと、リラックスを促す副交感神経が発達すると鼻の粘膜が腫れやすく、興奮状態を促す交感神経が発達すると鼻の粘膜の腫れが治まりやすいとのこと。そこで、自分でできる対策を教えてもらいました。
 
福井大学医学部 耳鼻咽喉科・高林哲司准教授:
「右の脇の下をおさえるとか、右を下にして寝ると、反対側の鼻(左の鼻)通すことができるので、一時しのぎにはなる」
 
体内の交感神経と副交感神経のメカニズムから、通したい鼻の反対側の脇の下を抑えることで一時的に鼻の粘膜の腫れを抑えることができるといいます。ペットボトルを脇にはさむ方法が手軽とのことです。

ちなみに両方の脇を抑えてしまうと副交感神経が優位となって、両方の鼻の粘膜が腫れてしまうため要注意です。また、鼻が詰まることで呼吸にも影響が・・・高林先生は、鼻呼吸の重要性を語ります。

高林准教授は「口呼吸をしていると口が乾くので虫歯の原因になり、口臭の原因にもなるので運動以外は鼻呼吸が大切」と言います。鼻呼吸は、外から入ってくるゴミやウイルスや細菌を肺に行かないようにし、鼻の機能で特殊なガスを肺に送り込むことで肺のガス交換の機能を高めるとも言われているそうです。研究段階ではあるものの、鼻の奥にある空間で作られたガス、一酸化窒素が肺呼吸の効率を良くしている      との論文もあり、ますます鼻呼吸の重要性が高まっていると話します。
 
鼻詰まりを解消することで持続的な鼻呼吸にもつながります。今回、対象としたのは、あくまで軽度の鼻づまり。鼻詰まりが長期間続く場合は、鼻の中にポリープができていたり、蓄膿(ちくのう)症などの可能性もありますので、病院の受診が必要となります。

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