2025年大阪・関西万博で参加国が自前で建てる「タイプA」パビリオンについて、全47カ国が今月上旬にも着工する見通しとなった。これまで建設の遅れが指摘されてきたが、唯一未着工だった地中海の島国であるマルタも近く着工する。

 関係者によると、マルタはすでに詳細な建設計画を日本国際博覧会協会に提出。間もなく施工業者も確定する見込みだという。

 マルタの着工めどが立ったことで、タイプAを予定するすべての国が建設作業に入る。ただ、パビリオンごとに建設の進度にばらつきがあり、全パビリオンが来年4月の開幕に間に合うかは見通せない状況だ。

 タイプAをめぐっては、昨夏に建設の遅れが表面化。当初60カ国が予定していたが、協会がかわりに簡易型を建てて引き渡す「タイプX」への移行を促すなどして対応し、最終的に47カ国となっていた。

 協会副会長を務める大阪府の吉村洋文知事は1日、報道陣の取材に対し、「マルタは(来年)1月に建物の外観は完成予定だ」と説明。開幕日に間に合わないパビリオンが出る可能性を問われ、「そうならないようにできるだけ今進めている。開幕に何か大きな支障が出るということはもうない」と述べた。(岡純太郎、箱谷真司)

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