今冬(12月~来年2月)は平年よりも雪が多いと見込まれるなか、JR北海道の綿貫泰之社長は20日、新型排雪車の投入などで札幌圏の除排雪態勢を強化する考えを明らかにした。
札幌管区気象台によると、今冬の降雪量は、日本海側で平年よりも多い見通し。かつて大雪となった2022年2月には、札幌圏のJRの多くの列車が数日間運休し、市民生活や物流が大きく乱れた。
綿貫社長はこの反省から、21~23年度に計186億円をかけ、除排雪のための車両や駅・線路の設備を増強してきたと説明。今冬には、従来型よりも大きく排雪能力も高い新型排雪車「ENR―1000」を1台、札幌圏に配備し、快速エアポートが通る千歳線の除排雪能力を高める。綿貫社長は「大雪予想が出ているので、しっかり対応していきたい」と話した。
また函館線の脱線事故については、利用者に多大な迷惑をかけたと謝罪。「再発防止に全力で取り組む」とした。
一方、札幌駅南口の旧エスタ周辺で計画している再開発ビルについて、JR北は、建築資材や人件費の値上がりで規模縮小を考えている。ただ詳細については「単純に規模を縮小しても(ビルからの)収入が減るデメリットもあり、慎重に検討しなければ」として、結論を出すには今年度いっぱいかかると述べた。(上地兼太郎)
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