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与党と国民民主党が合意した「103万円の壁」の引き上げ。どこまで引き上げるのか。地方自治体を巻き込み綱引きが行われています。

■「103万の壁」地方自治体巻き込み“綱引き”

21日午前に開かれた、自民党税制調査会の幹部会合。議題の一つはもちろん…

自民・宮沢税調会長 この記事の写真は10枚 自民党 宮沢税調会長
「(103万円の壁を)引き上げることだけ決まっているわけでありますから、どういう形でできるかしっかり協議をしていきたい」

政府の経済対策に明記される「103万円の壁」の引き上げ。

いくら引き上げるのか。来月半ばの与党税制大綱の取りまとめに向け議論が行われますが、国民民主党は強気です。

国民・浜口政調会長 国民民主党 浜口政調会長
「178万円というのは譲る気はありません」 国民民主党 中堅議員
「向こう(与党)はすぐにだましてくるから。『まんじゅうもらって喜んでいたら、実は中身が入っていませんでした』ではどうしようもない」 ボールは与党に

178万円への引き上げを主張する国民民主。実際にどれほど引き上げるのか、そしてその財源はどうするのか。
今、ボールは与党側に投げられている状態です。

与党が向き合わなければならないのは、国民民主だけではありません。

宮沢税調会長 自民党 宮沢税調会長
「地方、政令市の反発が大変強い。財源をしっかりと考えていかなければいけないだろうと」 178万円に引き上げた場合

178万円に引き上げた場合、政府の試算では国と地方、合わせて7兆円から8兆円の減収が見込まれますが、このうち、およそ4兆円は地方の減収分です。

鳥取県 平井知事 鳥取県 平井知事
「冷静にこうした地方への影響をきちんと議論していただきたい。大きな減収があるかもしれないということを聞かされていて、声を上げないわけにはいかない」 群馬県 山本知事 群馬県 山本知事
「県民の皆さんの所得が増加することについては賛成。これはいいことなんです。ただし、当然、減収による地方財政の影響というものは知事としては考えていかなければならない」

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■“板挟み”状態?与党の本音は

■“板挟み”状態?与党の本音は

引き上げを求める国民民主と、減収を懸念し配慮を求める自治体側。板挟みの状態なのでしょうか。

与党の本音は…

政治部 与党担当 大石記者 政治部・大石真依子記者
「103万円の壁の引き上げに多くの自治体の首長が反発しているが、むしろこの反発は自民党にとって追い風かもしれない。財源が見通せず大幅な引き上げに後ろ向きの自民党にとっては、『自治体が求めているから』と引き上げ幅の縮小に向け国民民主党との交渉材料に使える可能性がある」 国民・玉木代表は 「国民民主党の玉木代表も、『地方財政に悪影響を及ぼしたいと思っていない。地方財政に対する配慮も前提で交渉していきたい』と話しているので、自民党としては自治体の反発を追い風に3党協議の中で落としどころを探っていきたい考え」

自民党内からは、こんな声も…

自民の若手議員は 自民党 若手議員
「壁対策の話は、今までも自民党内でも検討してきたし、財源の話もしっかり考えてきた。ただ『引き上げる』と言うだけの玉木代表の手柄にはさせたくない」

経済対策は22日、閣議決定されます。

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