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 103万円の壁の見直しを巡り、減収につながるという懸念の声が上がるなか、地方自治体に配慮するため住民税を見直しの対象から外す案が与党内で浮上していることが分かりました。

■「103万円の壁」見直し決定 玉木氏「壁動いた」

国民民主党の玉木雄一郎代表 この記事の写真

 国民民主党の玉木雄一郎代表(55)がテレビ朝日の単独インタビューに応じました。

玉木代表
「約30年間、1ミリも動かなかった壁が動いた。地方のみなさんと、けんかするつもりもない。自分のプライベートの問題は、これは別個切り離して、しっかりと反省しなければいけません」 「103万円の壁」引き上げが明記

 22日、閣議決定された経済対策には国民民主党が掲げる「103万円の壁」の引き上げが明記されました。

石破茂総理大臣(67)
「今回、党派を超えて優れた方策を取り入れるために、自民党と公明党が連携して丁寧に協議しました。その結果、国民民主党と合意をし、できるかぎり早期に施策を届けるために重要なものだと考えています」

 しかし、「103万円の壁」の引き上げの道は始まったばかりです。

目指す引き上げ額は178万円 玉木代表
「2センチくらいしか動いていないと思っているので、ここから本当にどこまでいけるのかというのは、税制改正の中で、しっかりまた協議をしていきたいと思う。今、交渉が始まったばかりですから、我々としては引き続き178万円を求めていく。今はもうこれしかない」

 目指す引き上げ額は178万円。国民民主党がその根拠として挙げているのは、最低賃金の上昇です。

 103万円の壁ができた1995年と比較すると、現在の最低賃金は当時の1.73倍に。据え置きとなっている所得税の課税ライン103万円も1.73倍にすべきとしています。

玉木代表
「最低賃金の上昇に合わせて上げていくんだという、明確な理屈がある。もしそうでないのであれば、どうするんだということをまた政府与党からも対案をいただきたいし、国民のみなさんと一緒に考えていきたいなと思う」
「(Q.104万円になったら?)それはちょっとさすがに103万円を上げると言って、104万円も上げることにはなるが、ちょっとそれはひどすぎませんかね。103万円を104万円に上げて終わらせようとするなら、協力できない。我々が求めるのは178万円ですから、これから厳しい交渉をやっていきたい」

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■税収減の地方に配慮した“新たな案”も

■税収減の地方に配慮した“新たな案”も

地方から税収減懸念

 一方で、178万円に引き上げた場合、国と地方合わせて7兆円〜8兆円の税収減が見込まれるという政府の試算もあり、地方自治体からは懸念の声が上がっています。

「予算に関するデータは今、政府与党しか持っていない」 玉木代表
「地方のみなさんとけんかするつもりもないので。みなさんが一生懸命やっているのもよく分かるし、地方財政に対して不安を持つのもよく分かるので。そういうところに影響を及ぼさないようないい答えを、新しい答えを作っていきたいと思う」
「(Q.自民党に財源丸投げとの批判もあるが?)最新のデータ、そして網羅的なすべての予算に関するデータは今、政府与党しか持っていない。その詳細は我々に分かりかねるところがあるので、もし税収が減る、予算が足りない、サービスができなくなるというのであれば、その具体的な情報とデータを出してもらって、そのなかで議論したい」 住民税を外す“分離案”浮上

 103万円の壁の見直しを巡っては、与党内で地方自治体に配慮するため、国の税収である所得税の基礎控除を引き上げる一方で、地方の税収である住民税は連動させず、引き上げ対象から外す“分離案”も浮上しているといいます。

 つまり国の税収は減るものの、地方自治体の税収には影響が出ないようにする考え方です。この分離案が今後、検討のテーブルに上がることはあるのでしょうか。

スキャンダル問題

 103万円の壁引き上げへ順調な滑り出しを見せた国民民主党ですが、そのさなかに発覚した玉木代表のスキャンダル問題。

玉木代表
「自分のことについては今、倫理委員会が開かれて、私も今、真摯に調査等に応じていますので。まずはその結果を待ちたいと思う。政策は政策。自分のプライベートの問題は別個、切り離して、しっかりと反省しないといけない。倫理委員会もあるので、そういった処分にも誠実に従うのが大事」

(「グッド!モーニング」2024年11月23日放送分より)

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