能登半島地震のあと輪島市の「朝市通り」に店を出していた人たちの一部は出張朝市と銘打って各地で出店しています。

23日は大阪 堺市で、毎年この時期に開催される地元の野菜を販売するイベントに合わせて、輪島塗の工房と海産物を販売する店が出店しました。

このうち、輪島塗の食器などを販売する喜三誠志さんは、ことし9月の大雨による川の氾濫で孫の翼音さんをなくしました。

店では、翼音さんのアイデアをもとにデザインしたという2羽のフクロウが描かれたカップも販売しています。

奈良県から来たという70代の男性は「色合いも手触りもよく、立派な漆塗りだと思いました。購入することで少しでも役にたてればと思います」と話していました。

喜三さんは「亡くなった翼音が売ってくれていると思って出店しています。災害はいつどこで起きるか分からないので、常に備えてほしいという思いを込めてカップを作っています」と話していました。

出張朝市は23日午後3時まで開催され、24日から2日間は兵庫県西宮市で開かれる予定です。

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