母の日のプレゼントで一番ほしいのは、花でも手紙でもなく――。12日の「母の日」を前に、子供を持つ女性を対象にした調査であらわになったのは、日ごろ育児や家事、仕事に奮闘する令和の母親たちの切実な願いだった。
ベビーシッターや家事代行サービスを運営するキッズライン(東京都港区)が4月、0~17歳の子供を持つ女性を対象にインターネット調査し、307人が回答した。
今年の母の日にほしいプレゼントを尋ねると、「感謝の言葉や手紙・手作りの品」(15%)▽「花」(9・8%)を抑え、「自分だけの時間」が35・5%で最多だった。他には「ギフト券・割引券」(9・4%)▽「家族みんなで過ごす時間」(8・8%)が上位だった。
カーネーションを贈るのが一般的になっている母の日だが、「花」を挙げた人は1割程度。トップの「自分だけの時間」は、子供の年齢別で集計してもほぼ同様の結果で、子供の成長度合いに関係なく時間に追われている母親が多いようだ。
背景にあるのが女性に偏る育児の負担だ。育児負担について尋ねると「偏っていない」の7・2%に対し、「偏っている」が86・3%で圧倒した。具体的な偏り(複数回答)を問うと「食事の準備・食生活の管理」(51・3%)▽「体調不良時の見守り・通院・服薬」(38・9%)▽「生活リズムや生活態度の管理」(37%)――などが挙がり、子供の生活全般の世話の多くを女性が担っている実態が明らかになった。自由回答では、世間や配偶者から育児は母親がやって当然と扱われることによる負担感を訴える声も寄せられた。
調査では「自分だけの時間」がほしいと答えた人に、時間が取れたらやりたいことも聞いた。「マッサージ・整体」(21・1%)や「旅行」(11・9%)、「睡眠」(10・1%)などが挙がったほか、自由回答で「1人でテレビを見る時間」「何も考えなくてよい時間」を求める声もあった。【嶋田夕子】
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