国内唯一の馬具メーカー「ソメスサドル」(北海道砂川市)が創業60周年を記念したバッグをつくった。衰退する産炭地の再興をめざし、道内の馬具職人を集めて起業した同社の「技術の粋を集めた集大成」という。
完成したのは、ボストンバッグとアタッシェケース(大型と小型)の計3点。
ボストンバッグは、アルミ製の枠で軽量化し、フランス製の柔らかい牛革で仕上げた。アタッシェケースは木枠で、イギリス製の馬具用の牛革を使用した。
バッグは35万2千円、ケースは大型(L)で50万6千円、小型(ミニ)が28万6千円(すべて税込み)。内装は、還暦にちなんだ赤色で、記念ロゴがつく。ほかに同型で、通常のロゴがつく内装がダークグリーンのものがある。
いずれも30年以上前に商品化を試みたものの、完成度が不十分なため見送っていた。今回は1年半かけて試作を繰り返したという。枠の形に本体の革を1ミリ単位で合わせる精巧さで、耐久性を高めた。
染谷昇会長は「創業以来のものづくりへのこだわりを商品として残したかった」と話す。本業の馬具でも、武豊騎手と記念サドル鞍(くら)を共同開発し、今夏完成させた。
記念バッグは6日から、砂川本社の「ショールーム」と札幌店(札幌市)、銀座店(東京)、名古屋店(名古屋市)の4店舗かオンラインショップで先行申し込みを受け付ける。9日からは全店で受け付け、15日で締め切る。個数限定のため、注文が多い場合は抽選となる。
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