生態系に悪影響を及ぼす特定外来生物。「ウチダザリガニ」は繁殖力が高く大きなハサミが特徴だ。その捕獲作業が福島県西郷村で行われた。
<繁殖を防げ!捕獲作戦>
西郷村にある堀川ダム。ここに生息し問題となっているのが、北米原産の外来種ウチダザリガニだ。
役場の職員や地元の環境保全団体などが、これ以上繁殖しないよう捕獲作業を行った。前日朝に仕掛けたワナには、大量のウチダザリガニが。
<生態系を乱す厄介者>
レイクロブスターとも呼ばれるウチダザリガニ。大きいものだと、爪の先から尻尾まで20センチを超える。もともと地域にいた生き物などを食べる特定外来生物で、生態系を乱す厄介者とされている。
<年々増えるウチダザリガニ>
福島大学共生システム理工学類の塘忠顕教授は「年々増えている感じ」と話す。「メスが結構な数の卵を春になると放してしまうので、子どもがかえって大きくなってという繰り返し。あとは生息環境として、彼らにとってはいい環境」だと塘忠顕教授はいう。
<生態系を守るために>
この日、かごや網を使って捕獲・駆除できたのは977匹。2023年より300匹ほど多い結果となった。
参加者からは「持続してやっていく。地道な作業だが、少しでも減らしていくということで、捕獲するのは大事なこと」「ある程度、生態も知って広げないようにしていった方がいい。次も参加したい」との声が聞かれた。
塘忠顕教授も「堀川ダムの上流も非常に生物の多様性が高くて、色んな水生生物が生息している。そういうものを守っていくためには、駆除活動を続けていきたい」と話した。
福島県内では、猪苗代町や磐梯町などでも生息が確認されていて、定期的に捕獲・駆除を行い、繁殖を食い止めることにしている。
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