卵や牛乳を冷凍保存することで、賞味期限切れによる廃棄を防げるという。
専門家によると、マイナス18度で密閉状態を保てば、卵は味や栄養を落とさず2~3カ月以上保存可能で、牛乳は半年~1年は保存が可能だという。
「冷凍保存」に注目…冷凍庫に力入れた商品も
長期で家を空けることも多く、冷蔵庫の整理で、ついつい食品を捨ててしまうこともある年末年始。
正しい方法で行えば、卵をはじめ、ほとんどの食材を年を越してもおいしいまま食べることができるという。
25日のテーマは、「卵も冷凍保存ができる!しってる?」だ。
遠藤玲子キャスター:
皆さんに、どんな食材を余らせがちなのか聞いてみました。
妻(20代):
卵(の賞味期限)切れます。
夫(30代):
卵(の賞味期限)切れるので、切れたらゆで卵にしてます。
30代:
牛乳は使い切れず、ごめんなさいしてるときが多いです。
遠藤キャスター:
実は国内の食品ロスの半分が「食べ残し」や「期限切れ」により、家庭から出されたものです。食品ロス量(令和4年度)は年間472万トンで、事業系236万トン、家庭系236万トンとなっています。
こうした状況を受け、近年各社から冷凍庫に力を入れた新商品、パナソニック「はやうま冷凍」や、三菱電機「できちゃうV冷凍」などが発売されるなど、「冷凍保存」に注目が集まっています。
今回、「余りがち」と回答が多かった卵と牛乳も冷凍保存できるのか、食品冷凍学の第一人者で“冷凍博士”の東京海洋大学・鈴木徹名誉教授に聞きました。
東京海洋大学・鈴木徹名誉教授:
冷凍だと、数カ月まで保存することが可能です。うまみ・甘み・塩味とか香りとかは、冷凍したときにはほとんど変化しません。
遠藤キャスター:
本当に味は落ちないのか。実際に試してみました。まず卵は割って容器に入れて溶き卵にして冷凍保存するといいというです。鈴木先生によると、殻つきのまま冷凍すると、割れてしまうなど使い勝手も悪くなるとのことです。さらに、黄身をもとの柔らかさに戻すのは難しいため、溶き卵にしておくのがオススメだそうです。そして牛乳も、保存容器に入れて冷凍保存できるということです。
どんな食材も乾燥を防ぐため、密閉状態にするというのがポイントです。そして冷凍庫で1週間保存します。1週間後、解凍すると色が少し濃くなっていました。先生いわく冷凍することで黄身の成分がくっつきやすくなりトロっとはしますが、味などには問題はないとのことです。
そこで、スクランブルエッグを作ってみました。確かに、最初こそ違和感があったんですが焼き進めてみると、とろみがいい感じに見えます。結果、火が通りきると、色もいつもと変わらないスクランブルエッグが完成しました。味もフワッとして、いつも使っている卵と変わりませんでした。
今回は1週間で試しましたが、この方法で2~3カ月は味を落とさず保存ができるということです。
続いて、牛乳です。冷蔵庫解凍したものを生のままいただきましたが、何も変わらずおいしいままでした。しかも牛乳は、冷凍保存期間半年~1年とのこと。そのまま飲むのはちょっと抵抗があるという方は、シチューなどに使うというのもいいです。
しっかり密閉で…味はほぼ変わらず
東京海洋大学・鈴木徹名誉教授:
(冷凍保存を)一生懸命やることでフードロスを削減する。経済的にも家計的にもいいんじゃないですか。
遠藤キャスター:
先生によると、家庭用冷凍庫の基準であるマイナス18度以下であれば、ほぼ味は変わらないということです。ただコツがあって、乾燥を防ぐためにラップや保存袋でしっかり密閉すること、温度を一定に保った方がいいので開閉時間などは短くしてほしいということです。
ーー宮司さん、何か冷凍保存で実践していることはありますか?
宮司愛海キャスター:
最近、白菜はちょっと高いですけど、切ってジッパーバッグに入れて冷凍しています。
遠藤キャスター:
実はそのまま切って冷凍するのもいいですし、先生いわく、1度火を通して炒めたり、ゆでた方が栄養も色も落ちないそうです。
青井実キャスター:
一度解凍したら、もう1回冷凍しない方がいいですよね?
遠藤キャスター:
それはやめた方がいいかもしれないですね。皆さんも試してみてください。
(「イット!」12月25日放送より)
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