▼認知症 病気などにより記憶力や判断力といった認知機能が低下して社会生活に支障をきたす状態で、記憶障害や徘徊(はいかい)、妄想などの症状が出る。原因はアルツハイマー病が最も多く、脳血管性やレビー小体型などの種類がある。世界保健機関(WHO)によると認知症に伴う経済損失は全世界で1兆3000億ドル(2019年時点、約200兆円)にのぼる。

認知症と診断される一歩手前の状態は「軽度認知障害(MCI)」という。本人や家族に認知機能が低下している自覚があるものの、日常生活には支障が出ておらず、物忘れが増えるなど記憶力が低下しているケースが多い。厚生労働省研究班の推計では30年に593万人、60年は632万人となる。MCIも含めると認知症患者数は30年に1100万人を超す。

認知症の患者数は23年時点で世界に5500万人以上いる。国内外で治療薬の研究が進んでおり、23年12月にはエーザイがMCIや軽度の認知症患者を対象にしたアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」を国内で発売した。

【関連記事】

  • ・認知症患者、2030年に推計523万人 8年で80万人増
  • ・認知症高齢者、迫る「7人に1人」 介護と仕事の両立難題

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。